夫婦関係というのは、かなりシビアなバランスの上に成り立っているものなのかもしれない。お互いが少しずつ我慢をして、とりあえず平穏を目標にしての共同生活。結婚生活にはそういう側面もあるが、ときには怒りが爆発して伴侶にマジギレしてしまうことだってある。(文:松本ミゾレ)
先日、キャリコネニュースのお悩み相談投稿欄(そんなものがあったとは……)に、30代女性から「夫のパスタの食べ方が気に入らない」という趣旨の投稿があった。相談内容は以下のとおりだ。
「家人がパスタを食べるときに蕎麦を食べるみたいに啜って食べるのが本当に嫌。何回も注意したけど『外ではやらないじゃん』の一言で片付けられて『ズゾゾー』って食べるのが本当に無理」
何度言っても変わらないので「もうパスタつくるの辞めた。得意だったのに」
夫の対応に女性は、「外ではやらないなら家でもやるなよ。ムカつく」と憤っている。さらに、
「簡単だし洗い物少なくて済むからもっとパスタ作りたいのに全然パスタ作らなくなった」
「てか麺類食べる時に麺を噛みちぎるのまじでありえないからやめて欲しい。聞き入れられないからもうパスタつくるの辞めた。得意だったのに」
とかなり怒りのボルテージは爆発寸前といった印象だ。せっかくの得意料理なのに、夫の「ズゾゾー」が耳障り過ぎて作る気をなくしたというのであれば、これは結構深刻だ。というのも、この投稿者の夫が発する音って食事中に発する生活音の一種である。
誰が聞いても耳障りな音を毎度聞かされて、注意しても改まることのない夫。投稿者が徐々にイライラしながら生活を共にし続けてきたことは、よぉく分かる。で、そもそも基本的に相手の生活音に苛立つようになったら、その人の良い部分よりも、悪い印象のほうが自分の中で大きくなっている証だったりする。
早急に自分がいかに妻を苛立たせているかを理解させるほかない
いや「ズゾゾー」だけに苛立っているうちはまだ華だ。やがては、たとえば鼻をすする音とか、たとえばイビキとか、究極的には呼吸音にすら舌打ちしたくなる。そういう状況に陥った夫婦って、実際にいるよね。
注意しつつパスタを食べれば耳障りな音は出ないにも関わらず、一切その気配りをしていない夫に対しては、投稿者も腸が煮えくり返っていることだろう。こういう状況が続くと、夫婦関係はどんどん冷え込んでしまう。
実際彼女はもうパスタを作らないとまで宣言している。このような夫に対しては、早急に自分がいかに奥さんを苛立たせているかを理解させるほかない。
その上で「これが最後の忠告だけど、啜らないでよ。蕎麦じゃないんだから」と指摘するのもいいし、「なんで外では静かに食えるのに、私には耳障りな音を聞かせても平気なの?」と言ってみるのもいい。
相手が普通の神経をしているなら、さすがに以降は静かに食べるようになるはずである。そしてこの指摘を受けて、夫がしっかりと反省してくれたのであれば、またパスタを作って食べてもらうべきだ。せっかく得意なんだもの、たくさん作らないともったいない。
外では、人の嫌がることをしないのに、家庭では一切のデリカシーを捨て去っている人。結局は甘えているのである。きっとこの話に出てきた「ズゾゾー」の旦那だけじゃないはず。家庭の中で、伴侶に幻滅されないように振舞うことって基本的なマナーじゃないだろうか。
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