レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、連勝を飾っているメルセデスは、F1から有利なはからいを受けているのではないかと発言した。
2019年、メルセデスはここまでの7戦すべてで勝利を収め、ランキング2位のフェラーリにすでに123ポイントの差をつけている。レッドブルは第7戦終了時点で3位が最高位で、ランキング3位に位置している。
メルセデスが6年連続ダブルタイトル獲得という大きな目標に向けて順調にポイントを稼いでいるなか、マルコは、F1の近年の規則変更はすべてメルセデスに有利に働いていると主張した。
「近年になされた規則変更や決定が常にメルセデスに有利に働いていることが顕著に見て取れる」とマルコはAuto Bildに対してコメントした。
「たとえば、ピレリは2019年にタイヤのトレッドを変更した。オーバーヒートを防ぐためということだが、昨年その問題に苦しんだのはメルセデスだけだ」
「2019年になって突然、メルセデスのみが、タイヤを正しい作動温度領域に入れられるようになった。他にそれができるマシンはない」
「おかしな話だ。全員に反応する機会はあったが、今年のマシンのコンセプトはダウンフォースを減らす傾向のものだった。だが、メルセデスだけはダウンフォースとトラクションが優れたマシンを作った。今思えば、それこそが、今年の新しいタイヤから最大のパフォーマンスを引き出す方法なのだ」
マルコはF1とメルセデスが不正を行っているという見方までも示している。
「私には、メルセデスが我々よりも早い段階でデータを手に入れたと証明することはできないが、その可能性は否定できない」
「我々レッドブルは、F1の今後の進展を見守り、ピレリとも協議を行う」
当然のことながら、メルセデスのボス、トト・ウォルフは、このような見方を否定している。
「そのような声に気を取られたりはしない」
「ピレリは毎年タイヤを変更している。自分のチームが新しいタイヤを早く理解できる場合もあれば、逆に苦労する場合もある」
「我々はフェアな戦いをしている。与えられたものを最大限に活用するだけだ」