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ル・マン24時間:予選1回目は可夢偉の7号車トヨタがトップタイム。17号車SMPが2番手に続く

2019年06月13日 08:51  AUTOSPORT web

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ル・マン24時間の予選1回目トップタイムをマークした7号車トヨタTS050ハイブリッド
第87回ル・マン24時間耐久レースは現地時間22時から2時間の予選1回目が行われ、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドが3分17秒181というタイムで暫定ポールポジションを獲得した。ただ、セッション後半に不運なクラッシュを喫し、マシンにダメージを受けている。2番手にはSMPレーシングの17号車BR01・ギブソンが、3番手にはドラゴンスピードの10号車BR1・AERが続いた。

 例年同様、フリープラクティスから2時間のインターバルを経て、すっかり暗くなり始めた現地時間22時にスタートした予選1回目。天候は回復していたが、開始と同時にアルナージュ付近に雨が降る予報が出ており、コース上がドライのうちにアタックをしようと、ピットレーンにはコースオープンを待ちわびるマシンが列をなした。

 そんななか、まず3分17秒833という好タイムをマークしたのはイゴール・オルドツェフがドライブした17号車BR1。コース上のトラフィックも多い中でのタイムだったが、これを上回ったのは、小林可夢偉がアタックを担当した7号車トヨタ。開始から10分というところで3分17秒161というタイムをマークし、トップに躍り出た。

 一方、中嶋一貴がアタックを担当した8号車トヨタは、トラフィックのためか思うようなタイムが出なかったようで、開始から37分で一貴からブエミに交代している。

 ただ開始から1時間12分というところで、LMP2首位だった31号車ドラゴンスピードのロベルト・ゴンザレスが最終フォードシケインでスピン。コースに戻ろうとしたところで、マイク・コンウェイに交代していた7号車トヨタTS050ハイブリッドのサイドにヒットしてしまい、7号車トヨタはマシンがバウンドしてしまうほどの激しいクラッシュになってしまった。

 しかし非常に大きなダメージを受けたかに見えた7号車トヨタは、この予選1回目の間にリペアを敢行。わずか35分ほどの修復時間で、ふたたびコースにTS050ハイブリッドを戻している。

 TOYOTA GAZOO Racingは、8号車が同じフォードシケインでLM-GTE Amクラスのアストンマーティン・バンテージをかわそうとした際にヒットされてしまいハーフスピン。こちらはダメージはほぼなかったようですぐに再コースインしたものの、2台がアクシデントに見舞われることに。8号車はセッション終盤にフェルナンド・アロンソがアタックを行い、4番手にポジションを上げた。

 最終的に予選1回目は、7号車トヨタTS050ハイブリッドが3分17秒181でトップタイムに。SMPレーシングの17号車BR1が2番手、さらにレベリオン・レーシングの3号車レベリオン・R13・ギブソンが3番手、8号車トヨタが4番手という結果となった。

「それほどクリアなラップではなかったので、このタイムでは抜かれてしまうと思っています。また明日もう一度チャレンジしたいと思います」と可夢偉。

「流れは悪くないと思っていますが、24時間レースですからね。この結果を喜んでいる場合ではないですし、いろいろなケースを想定して準備していきたいと思います。今日あったクラッシュがレースでも起こりうることですから」

 LMP2はゴンザレス/パストール・マルドナド/アンソニー・デイビッドソン組31号車ドラゴンスピードが首位。2番手にはシグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470が続いた。LM-GTE Proはアンディ・プリオール/ハリー・ティンクネル/ジョナサン・ボマリト組67号車フォードGTがトップタイム。ポルシェ93号車が2番手、アストンマーティン97号車が3番手につけた。フォード勢では、残りも30分を切ったところで、66号車フォードGTがカーティングでスピンを喫し、タイヤバリアにクラッシュしている。

 LM-GTE Amクラスは、星野敏/ジョルジオ・ローダ/マッテオ・カイローリ組が3分52秒454でトップタイムをマークした。カイローリが早々にベストをマークし、星野も規定の周回数をこなしている。石川資章のMRレーシング70号車フェラーリは9番手。57号車カーガイ・レーシングは、木村武史がまずは周回をこなし。コム・レドガーがアタック。ただ、ケイ・コッツォリーノのドライブ中にエンジントラブルがあり、12番手で予選1回目を終えた。