ヨシムラジャパンは12日、7月25日~28日に鈴鹿サーキットで開催されるFIM世界耐久選手権(EWC)の最終戦、鈴鹿8時間耐久ロードレース第42回大会の参戦体制発表会を行った。
鈴鹿8耐に第1回大会から連続出場するヨシムラ。2018年は、津田拓也と2014年スーパーバイク世界選手権(SBK)チャンピオンのシルバン・ギュントーリ、ブリティッシュスーパーバイク選手権に参戦するブラッドリー・レイの3名で参戦した。
台風により天候に翻弄された決勝では、スタートライダーを務めたギュントーリが1時間が経過しようというところで周回遅れのライダーに前を塞がれる形でコースアウトし、転倒。転倒後はマシンを修復し、戦列に復帰するが、順位は58番手まで落としてしまう。しかし、津田、ギュントーリ、レイの3人は最後まであきらめずに追い上げ、10位でチェッカーを受けて完走を果たした。
2019年は全日本ロードレース選手権JSB1000クラスをともに戦っている加賀山就臣、渡辺一樹、2014年のSBK王者でスズキのMotoGPテストライダーを務めるギュントーリを起用して参戦。2009年以来となる鈴鹿8耐優勝を目指す。チームを率いるのは加藤陽平監督だ。
「今年の8耐には国内3メーカーのファクトリーチームが参戦し、我々ヨシムラスズキMOTULレーシングチームはスズキ代表チームとしてファクトリーチームに挑戦する立場となります」と加藤監督。
「ファクトリーチームを打ち破る事は非常にチャレンジングな事ではありますが、我々ヨシムラの真骨頂である創意工夫と決して諦めない強い気持ちで挑んでいきたいと思います」
■昨年のリベンジ誓うギュントーリ「表彰台に向けて一直線で戦っていく」
2007年にヨシムラと鈴鹿8耐優勝を果たし、9年ぶりにチームに帰ってきた加賀山は「鈴鹿8耐の第1回から今年の第42回大会まで、唯一連続出場しているチームヨシムラから9年振りに8耐ライダーとして出場できる事となり、光栄に思っています。8耐を代表するようなチームに新たに優勝という歴史を加えるべく、ライダーのシルバン選手、一樹選手、そしてチームスタッフとともに力を合わせて、目標を達成するため、全力で挑みます」と意気込みを語る。
2017年からヨシムラとともに鈴鹿8耐を戦い、今年で3年目となるギュントーリは「昨年は好スタートを切り、トップ3台での争いのなかで一時はトップに立つ機会もあったが、序盤の転倒により順位を回復することを強いられたレースとなってしまった。今年はトラブルなく表彰台に向けて一直線に戦っていく」と昨年のリベンジを誓う。
渡辺は2018年、レイとともにヨシムラに招集されたが、スズキ勢全体での上位入賞を果たすべく、S-PULSE DREAM RACING・IAIから鈴鹿8耐に参戦。2019年はヨシムラのシートを得て鈴鹿8耐を戦う。
「ヨシムラスズキMOTULレーシングのライダーとして2年目のシーズン。昨年の鈴鹿8耐は残念ながらチームの一員として走る事が叶わなかったので、今年改めてメンバーとして挑戦できる事が楽しみです」と渡辺。
「全日本ロードレース前半戦では、久し振りの表彰台獲得を果たしたので、その勢いのままに鈴鹿8耐の舞台では1番高いところに上がる事を目指して、加賀山選手とシルバン選手、そしてチームと協力し共に戦っていきたいと思います」