スタルジーは6月11日、「アパレル業界における労働環境実態調査」の調査結果を発表した。調査は今年6月にネット上で実施し、アパレル経験者100人から回答を得た。
アパレル販売員の悩みを聞くと、最も多かったのは「給与が少ない」(63%)。次いで「体力的に大変」(55%)、「休みが少ない」(46%)、「人間関係が難しい」(45%)、「将来が不安」(32%)と続く。
「ストレスで鬱病になり、退職から5年たった今でも社会復帰が難しい状態」
退職理由を分類すると、ネガティブな理由が合計96%となった。具体的に聞くと、「ずっと立ちっぱなしなので体力的に限界だった」といった身体的な問題のほか、
「休みが少なく、正月もゴールデンウィークも休めないし、代休すらもらえない」
「入れ替わりが激しく常に人手不足でした。その為負担が個々に来る為、休みが少なかったりサービス残業が多かったです」
「上司からのノルマが高すぎて精神的に疲弊してしまい、退職しました」
といった休みが少なく激務であることを理由としてあげる人が多かった。中には「ストレスで鬱病になり、退職から5年たった今でも社会復帰が難しい状態」と回答する人もいた。
転職する希望先を聞くと、1位は「一般職・事務職」(52%)。以降、「アパレル以外の接客業」(22%)、「アパレル業界の他店舗や他職種」(6%)、「営業職」(4%)と続く。実際に転職した先も「一般職・事務職」(49%)が最多で、「アパレル以外の接客業」(28%)が続く。「アパレル店員から転職したことがない」は2%に留まった。
転職後の年収を聞くと、「年収が上がった」(51%)が最も多く、「年収が下がった」は32%だった。転職後に勤務時間が減った人は68%で、増えた人は16%に留まった。アパレル店員からの転職を満足している人が82%にのぼっている。