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ベッテルへの裁定に、F1王者や様々なカテゴリーから反応。かつての僚友ウエーバーは「精神的なペナルティだ」

2019年06月12日 11:31  AUTOSPORT web

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2019年F1第7戦カナダGP ペナルティにより2位となったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
2019年F1第7戦カナダGPで、スチュワードがセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のミスにペナルティを科した判断についての議論は、当面の間勢いを失うことはなさそうだ。物議を醸した判定が結果を損ない、不公平性を伴うことから、ファンは激昂している。

 カナダGPの決勝レース後半、トップを走っていたベッテルはターン3の進入でミスをし、芝生の上を横切ってコースに復帰した。この時ベッテルは、2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)と接触するかのような危険な形でコースに戻ったとして、5秒のタイムペナルティを科された。

 ベッテルは首位のままレースを終えたものの、最終的にはこのペナルティの影響で2位となった。

 様々なカテゴリーの元ドライバーたちもこの件に明確に大きな関心を寄せているが、彼らの経験は、今回の裁定に対する非常に優れた指標となるだろう。

 主だった関係者からの意見が出た後で、過去そして現在の世界チャンピオンや優勝経験者たちが、日曜日の大論争をどう考えているのか、彼らのツイッターへの投稿を通して見てみよう。

 意外なことではないが、モントリオールでの責任は誰にあるのかということについて、偉大なドライバーたちの間には明らかな意見の一致が見られる。責任があるのはドライバーではないというのだ……。

■ナイジェル・マンセル(1992年F1チャンピオン)
 非常に恥ずべきことだ。このレースを観ることに何の楽しみもない。ふたりのチャンピオンが素晴らしい走行をしているのに、偽りの結果に終わるのだ。

■マリオ・アンドレッティ(1978年F1チャンピオン、インディカーで4度のタイトル獲得)
 スチュワードの仕事は、目に余る危険な動きにペナルティを与えることであり、激しいレースの結果から生じた悪意のないミスを罰することではないと思う。カナダGPでの出来事については、F1という偉大なスポーツのレベルからしても受け入れがたいものだ。

■デイモン・ヒル(1996年F1チャンピオン)
 投票をしてくれたみんな、ありがとう。私の個人的な意見としては、彼はもう少しスペースを空けることができたと思う。だがペナルティのせいで、最後の素晴らしい数周が台無しになった。彼らにこのような判定を出させるのは大きな疑問だ。ディジョンのことを思い出してほしい!

■マーク・ウエーバー(元F1ドライバー、2015年ル・マン24時間レース優勝)
 このスチュワードたちのなかには、F1のトップでレースをしたことのある者はいるのだろうか? レースを見ずに、“インシデント”を見たのだ。精神的なペナルティだよ。

■アレクサンダー・ブルツ(元F1ドライバー、現GPDA会長、1996/2009年ル・マン24時間レース優勝)
 ベッテルのコース復帰についての私の見解だが、彼のヘルメットがミラーを見るように動いたのは、ステアリングを修正した後のことだ! 物理の法則によって彼はあれほどスライドしたのだ。ルイスにスペースがなかったのは、市街地コースではよく起きることだ。

 ドライバーにレースをさせようという考えはどうなったのだ? 大雑把な動きだっただろうか? 確かにそうだ! ペナルティを科す? 私はそうは考えない。

■アラン・マクニッシュ(1998/2008/2013年ル・マン24時間レース優勝)
 ベッテルがコースに復帰する際に他にやりようがあったのかは分からない。彼は勢いとともにいつもやることをやり、最後にはあのような結果になった……ベッテルにとっては厳しい判定だ。

■ジミー・ジョンソン(7度のNASCARカップチャンピオン)
 NASCARにはスチュワードがいなくてよかったよ。