ドゥカティはMotoGP第6戦イタリアGPで新たな空力パーツを投入した。カーボンファイバー製のリヤホイールカウルだ。それはドゥカティのテストライダーでワイルドカード参戦したミケーレ・ピロにわずかに速いストレートスピードを与えたかもしれないが、デスモセディチGPの変わることのない昔からの問題である、コーナー中盤でのコーナリングを改善しなかったのは明らかだ。
アンドレア・ドヴィツィオーゾは、ドゥカティがデスモセディチGPの大きな弱点を解決できていないことを声高に批判するようになっている。ドヴィツィオーゾは、ドゥカティは空力をいじくりまわすのはやめて、チャンピオンシップのチャンスを実際に損なっているものに集中すべきだと促している。
「コーナー中盤におけるスピードが僕たちの問題だ。いつものようにね」と2018年にライダーズランキング2位だったドヴィツィオーゾは語った。
イタリアGPを3位でフィニッシュしたドヴィツィオーゾは、タイトル争いのライバルであるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)にポイント差を広げられた。
「マルケスは、コーナー中盤でスピードがあるから僕たちについてくることができた。僕たちのバイクの方が加速もブレーキングも優れているが、コーナー中盤でタイムを失ってしまう」
これが簡単に解決できる問題ではないことは明らかだ。2019年、ドゥカティはコーナー中盤での欠点をわずかに改善したが、十分なほどではない。とりわけホンダはRC213Vの馬力を増強し、ドゥカティのストレートでのアドバンテージを減らしているのだ。
ドゥカティは、コーナーにおけるバイクの“セルフターン(自然と曲がっていく仕組み)”を向上させるために、異なるフレーム剛性を試す必要が間違いなくあるだろう。