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任天堂はE3で『スマブラSP』追加ファイター以外に何を発表する? 舞台裏でリーク阻止の熾烈な攻防も

2019年06月11日 11:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 世界最大のゲーム展示会「E3(Electronic Entertainment Expo)」が6月11日から13日にかけて米国ロサンゼルスで開催される。日本からは任天堂も参加するが、現地での公式発表を前にして、各社の発表内容が事前に漏えいし拡散しており、任天堂が法的手続きを行って警戒していたことが分かった。


(参考:廉価版Nintendo Switch、6月末までにリリースか?


・各社の発表内容が次々にリーク、たまらず任天堂が先手


 米国のゲームメディアKotakuは、マイクロソフト、ベセスダ、ユービーアイソフトといったE3出展企業の発表内容を次から次へとリークしているツイッタ―ユーザーSabi(別名:PolarPanda)に、その正体を特定した任天堂の弁護士から電話とEメールでリークを思いとどまり、止めるように連絡があったと報じた。Sabiのリークは、ズバリ的中しており、任天堂についてのリークも仄めかしていた(参考:Twitter User Who Leaked Most E3 Announcements Says Nintendo’s Lawyer Called Them)。


 Sabiは「Nintendoの弁護士からリークを思いとどまり、止めるように言われていて、実名から全て握られています。Nintendoの事については投稿できません。でも私がリークを止めるとは、考えないで。Nintendo以外の業界の秘密をどんどん共有します」とコメントを発表している。


 Sabiは、自分の国籍とは異なる国の、住民登録していない住所に滞在していたにもかかわらず、任天堂の弁護士から電話連絡があったことに驚きを隠せない。「Nintendoは、私の活動を把握しており、続けると法的手段に訴えます。Nintendoについては、まだほんのわずかしかリークしていないのに、本当に身が毛がよだちます」Sabiがリークしている情報の入手方法は、ハッキングや違法なやり方なのか、詳しいことは分かっておらず、任天堂もこの件について、あまり多くを語っていない。


・『スマブラSP』関連発表は確定、残りのアナウンスは?


 こうして、同社は米国時間6月11日25時の発表会を前に神経をとがらせていたようだが、E3で流される録画映像は約40分で、2019年にリリースされるNintendo Switchゲーム関連の発表があることを明らかにしている。


 Gamespotは、発表内容について「映像が比較的長いことから、ニュースやアナウンスメントが沢山あるのではないか。一つは『大乱闘スマッシュブラザーズSP』が考えられる。ゲームディレクターの桜井政博氏は、Twitterで新ファイターの発表があることを明かしている。Nintendoは、『ルイージマンション3』、『マーベル アルティメット アライアンス3: The Black Order』、『ゼルダの伝説 夢をみる島』がリリースされることを以前のNintendo Directで明かしているため、これらの続報も『Nintendo Direct | E3 2019』で扱われるだろう」と予想(参考:Nintendo Confirms E3 2019 Direct Press Conference Length)。


 一方で、Kotakuは、冒頭の記事にて「待望の『どうぶつの森シリーズ』や『ゼルダの伝説 夢をみる島』の発表があるだろう」としている。中継は任天堂の特設サイトや公式YouTubeで配信されるため、リマインダー設定を忘れずにしておこう。


 このように、各社やファンたちがそれぞれに予想し、賑やかにその時を待っている、E3における任天堂の発表会。詳細が明らかになるのは時間の問題だが、自らが最初に発表することにこだわり、業界の機密情報をリークしてゲーム関係者やファンを震撼させている人物を突き止めて、黙らせる任天堂の行動力には驚愕させられた一連の出来事だった。(Nagata Tombo)