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マン島TT:日本勢がTT Zeroクラスで表彰台独占の快挙。TEAM MUGENが1-2で6連覇達成

2019年06月10日 19:21  AUTOSPORT web

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2019年でマン島TT TT Zeroクラス6連覇を達成したマイケル・ルター(TEAM Batham’s MUGEN)
6月6日、マン島TTレースのTT Zeroクラス決勝が行われ、TEAM Batham’s MUGENが今年もコースレコードを更新しワン・ツー・フィニッシュで6連覇を達成。TEAM MIRAI with ILRは3位を獲得し、日本チームが表彰台を独占した。

 マン島TTレースは、1907年から行われている世界最古の二輪レース。約60.73kmの島内の一般公道をコースとして使用し、タイムトライアル形式で争う。インターバルは10秒あるが、次々に走り出すことから走行中はオーバーテイクも見られるレースとなる。

 2009年に開設されたTT Zeroクラスは、走行時に二酸化炭素を一切排出しないゼロエミッションカテゴリーだ。バッテリー性能、容量の関係から周回数は1周のタイムアタックで競われる。

 TT Zeroクラスには、2019年も電動バイクを使用する日本のチームが2組参戦。TEAM Batham’s MUGENは、2台エントリーしており、『神電 八(SHINDEN HACHI)』を駆ったのはマイケル・ルターとジョン・マクギネス。TEAM MIRAI with ILRは『韋駄天X改(いだてんエックスかい)』でイアン・ロッカーが参戦した。

 2日に行われた予選1回目では、ルター(TEAM Batham’s MUGEN)とロッカー(TEAM MIRAI with ILR)、3日の予選2回目はマクギネス(TEAM Batham’s MUGEN)とショーン・アンダーソン(Duffy Motorsport)の計4台が予選を完走している。

 6日の決勝レースでは、9台の出走が認められ、スタートを切れたのは8台だった。1番手スタートのルターは、最初の計測ポイントであるグレンヘレンを4分42秒158で通過。ルターがリードする形となり、2番手に4秒714差でマクギネス、11秒213差でデイビー・トッド(Mistral Racing)が3番手、ロッカーがルターから43秒988多いタイムで4番手タイムで通過した。

 2カ所所目の計測ポイントのバラフブリッジでは、マクギネスが3秒693秒差まで縮めるが、3カ所目のラムジーヘアピンでもトップ4台は順位を入れ替えることなく、マクギネスはトップのルターから4秒802差と開いてしまう。

 トッドはルターから19秒230差、ロッカーが2分13秒803差で順調に走行。この頃、コース上ではマクギネスが10秒早くスタートしていたトッドをオーバーテイクしていた。

 その後ラムジーヘアピンを過ぎ、トッドがマシンを停めリタイアしたことにより、コース後半に入った4カ所目のバンガローではルター、マクギネス、ロッカーの日本チームがトップ3という順に入れかわり、フィニッシュ前最後の計測ポイントであるクロンクニモナも同じトップ3で通過していった。

 フィニッシュラインは7台が通過でき、最速で通過したのはルターだった。ルターは自身が2018年に記録したコースレコードの18分34秒956を約コンマ7秒破る18分34秒172でフィニッシュし、平均車速は121.909マイル(約196キロ)を記録した。

 マクギネスは8秒566遅れで2位を獲得し、TEAM Batham’s MUGENがワン・ツー・フィニッシュで6連覇を達成した。

 3位には、トップからは3分19秒959遅れとなったが、TEAM MIRAI with ILRのロッカーが入り、見事完走を果たし表彰台を獲得した。結果、日本チームが表彰台を独占する結果となった。