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2人の“お兄ちゃん”が対面 『なつぞら』清原翔と岡田将生の対比

2019年06月10日 12:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 『なつぞら』(NHK総合)第11週の初日は、新婚旅行で東京を訪れていた照男(清原翔)と砂良(北乃きい)の姿が描かれた。


【写真】新婚旅行中の照男(清原翔)と砂良(北乃きい)


 東洋動画では、「白蛇姫」の仕上げ作業が追い込みに入った。仕上げ課に入って5カ月のなつ(広瀬すず)はせっせと作業に励む。森田桃代(伊原六花)とタメ口で話すようになったなつ。桃代もファッションセンスがなつに近づいており、2人の関係性が同僚から仲のいい親友へと変化していることが分かる。


 「白蛇姫」は無事に完成する。東洋動画スタジオが完成に湧く中、「動画総枚数6万5298枚」という途方もない数字を噛みしめるなつの表情が印象的だ。なつの笑顔から、「1本の映画をつくりあげた」達成感が人一倍感じられる。


 「風車」に帰ってきたなつを待っていたのは、新婚旅行で東京に訪れていた照男と砂良だ。照男と砂良が北海道から持ってきたバターは、照男と砂良、そして泰樹(草刈正雄)の3人でつくりあげたものだ。泰樹は砂良に「なつの夢を砂良さんが受け継いでくれたら、なによりあいつがほっとするべ」と話す。泰樹の嬉しそうな表情と懐かしいバターの香りが、なつを強く励ますのがわかる。


 また、照男はなつに「天陽(吉沢亮)から」とじゃがいもを手渡した。「天陽ってのは?」と興味津々の亜矢美(山口智子)に、砂良は「なっちゃんの恋人です」と答える。慌てふためくなつは「天陽くんはなんというか……わたしの目標とする人です!」と答えた。天陽を尊敬するなつの思いは相変わらずまっすぐだ。


 その後「風車」に咲太郎(岡田将生)が現れ、なつの2人の「お兄ちゃん」が対面する。緊張したのか、はじめは互いにたどたどしい挨拶となったが、飲み交わすうちに距離が縮まる。陽気な兄・咲太郎と真面目な兄・照男の対比が面白い。


 終盤、ナレーションが「みんな家族の幸せを願っているぞ」と語る。照男と砂良はアニメーターを目指すなつを応援し、咲太郎は兄としてなつを支える。なつは照男と砂良の幸せを一心に願い、遠く離れた北海道では、泰樹がなつと同じ月を眺めていた。懸命にアニメーターを目指すなつを応援しないものなどいない。家族を思い合う心が伝わる回となった。


(片山香帆)