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『あなたの番です』いよいよ前半戦のクライマックスに! ついに破られた“交換殺人ゲーム”のルール

2019年06月10日 11:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 菜奈(原田知世)が引いた紙に書かれていた「こうのたかふみ」が田宮(生瀬勝久)の元部下であることを突き止めた菜奈と翔太(田中圭)だったが、その甲野は翔太の目の前で何者かに襲われ命を落とすことに。もはや“交換殺人ゲーム”のルールが完全に崩れはじめていることが明らかになった日本テレビ系列日曜ドラマ『あなたの番です』。9日に放送された第9話は前半戦のクライマックス。これまで積み重ねられてきた謎に、さらなる謎が上乗せされ、そしてついにこのドラマのもうひとつの極めて大きな“ルール”が破られることとなった。


参考:場面写真ほか多数


 それはこのドラマのキャッチコピーでもある「毎週、死にます」というルールに他ならない。第1話で管理人の床島(竹中直人)が窓の外で転落死して以降、すべてのエピソードの中でいわゆる“死亡フラグ”が立った登場人物がエピソードの最後ギリギリで衝撃的な死を迎えるというのがこのドラマの定説でありある種の見せ場だった。しかし今回のエピソードでは、直接的な死の描写はおろか、その“死亡フラグ”さえ誰のものも立っていない。強いていうならば、集中治療室に入っていた久住(袴田吉彦)に誰かが近付くシーンだけだ。


 今回のエピソードの中で、翔太は402号室の早苗(木村多江)と正志(阪田マサノブ)が何かを隠してることを見破る。翔太たちの部屋と同じ間取りのはずの402号室に作られた隠し部屋。そこに無理やり押し入った翔太は、沙和(西野七瀬)が捕らえられていること、そして謎の少年が軟禁されているのを見つけてしまうのだ。沙和が何故捕らえられているのか、神谷(浅香航大)が調べていた車、神谷と正志が揉めていた理由……。この辺りが、前半戦の結末へつながる重要なファクターと言えるだろう(神谷のメモにあった廃車というワードと、タイヤの品番を調べている点から、何らかの交通事故が連想できるが)。


 ちなみに本来の劇中の“交換殺人ゲーム”のルールに則れば、今度は田宮が誰かを殺す番が来たことになっているはずだ。そしてまた、恒例の脅迫文が来ていてもおかしくないところではあるが、今回のエピソードに登場した田宮は甲野の葬儀に出向き、そこで甲野を殺した犯人(もしくは殺し屋を雇ったなど)と疑いの目を向けられ「無実潔白!」と叫ぶのみにとどまっていた。思い返してみれば「あなたの番です」という脅迫文、浮田(田中要次)と久住のもとに同時期に送りつけられて以降、つまり菜奈には届けられていないことが妙に気に掛かるところだ。


 そして藤井(片桐仁)がゲームの終息を宣言する住民会。そこでゲームの参加者13名に加えて新たに401号室の木下(山田真歩)と404号室の江藤(小池亮介)、204号室の西村(和田聰宏)がゲームの存在を知ることになる。先週、新管理人が木下の名前をググって「本名で活動している」と言われていたり、菜奈にゲームのことを聞き出すなどまだ謎の多い木下に、赤池家に出入りしていた江藤、床島と何らかの接点を持つであろう西村。これで501号室の佐野(安藤政信)以外、キウンクエ蔵前のすべての部屋が“交換殺人ゲーム”と明確な関わりを持ったことになる。新管理人が佐野に告げる赤池からのクレームや佐野の右手の怪我。また回を重ねるごとにその異常さが際立つ幹葉(奈緒)らについては、ドラマの後半戦で徐々に解き明かされていくのだろうか。  (文=久保田和馬)