イタリア・ミサノで開催されているDTMドイツ・ツーリングカー選手権第3戦。8日に行われたレース1は、マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM/BMWチームRMG)が最後尾から逆転勝利を果たした。
ミサノで行われるDTM第3戦は、地元のスーパースター、MotoGPにドゥカティのエースライダーとして参戦するアンドレア・ドヴィツィオーゾ(アウディRS 5 DTM/WRTチーム・アウディ・スポーツ)がゲスト参戦した。
前日のプラクティスでは、トップと1.8秒差の16番手で終えたドヴィツィオーゾ。予選でもアストンマーティン勢の間に入る15番手のタイムを記録する。
ポールポジションを獲得したのはレネ・ラスト(アウディRS5 DTM/アウディスポーツ・チーム・ロズベルグ)。BMWの連続ポールをストップさせ、昨年のニュルブルクリンク戦以来となる通算6度目のポールだ。
2番手に南アフリカ出身のジョナサン・アバーディン(アウディRS 5 DTM/WRTチーム・アウディ・スポーツ)。3番手にロイック・デュバル(アウディRS 5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)とアウディ勢が上位グリッドを独占する。
しかし、レースはマシントラブルで予選アタックを行えなかったウィットマンに、勝利の女神が微笑む。。
55分+1周の決勝レース。ラストはホールショットを決めトップをキープ。アバーディンは出遅れ4番手に後退する。
ウィットマンは1周目終わりでタイヤ交換へと向かう。すると3周目にジョエル・エリクソン(BMW M4 DTM/BMWチームRBM)がマシントラブルでストップし、セーフティカーが導入。
7周目に切られたリスタートでもラストがトップをキープ。2番手にデュバル、スタートでポジションをアップしたブルーノ・シュペングラー(BMW M4 DTM/BMWチームRMG)が3番手で続く。
トップのラストは15周目終わりでピットインへ。デュバルも翌周にタイヤ交換へと向かうとトップにはオープニングラップでタイヤ交換を終えていたウィットマンが浮上。同じく最初にピットインを行っていたフェルディナンド・ハプスブルク(アストンマーティン・ヴァンテージDTM/Rモータースポーツ2)が2番手に。
27周目、ラストはようやくハプスブルクを交わし2番手を奪う。さらにその4周後にデュバルがハプスブルクをオーバーテイクし表彰台圏内へと入る。
ウィットマンを猛追するラストだったが、ウィットマンはペースを落とさず8秒差で開幕戦レース1以来のトップチェッカーを受けた。
2位にラスト、3位に入ったデュバルは2017年のザントフォールト戦以来となる2度目の表彰台を獲得した。
「最初からポイントを獲得するチャンスはひとつしかないことは明らかだった。セーフティカーが入る場合はいつでも、かなり早いピットストップが必要で、それがまさに起こったのさ」
「しかし、この暑さの中、アグレッシブなアスファルト上を1セットのタイヤで38周するのは別物だよ。パンクが起きないことを願っていた。本当にギリギリだったけど、今はとても幸せだね」とウィットマン。
久々の表彰台を獲得したデュバルは、「セーフティカーは不運だったけど、それはゲームの一部だ。表彰台を獲得できたことはまだよかったね。けれど、今日はアウディが1-2だったと確信しているよ」とコメントしている。
ゲスト参戦となったドヴィツィオーゾは12位で初めてのDTM戦を終えた。
「とても楽しく、そして大変だった。たくさんのことを学ぶ一方で、エキサイティングなバトルをすることができた。結果についても文句はないね。素晴らしいレースだ」とドヴィツィオーゾは初レースを振り返った。