企業では働き方改革が進められているが、「残業をなくそう」「生産性を上げよう」と口で言うだけでは何も変わらない。キャリコネニュース読者からは、働き方改革の弊害だが、続々と寄せられている。
管理・事務職の働く30代男性は、「定時退社、残業削減を主張していますが、業務量と人員がまったく見合っていません」と現状を嘆いている。
トップは「残業を減らせ」と指示するのみで、具体的な施策は提示しない。口先だけの上層部に対して男性が業務改善を提案しても「現在のスタイルは変えない」の一点張りだった。加えて、
「残業事前承認制が採用されていますが、1時間の残業をするための承認に30分かかるなど、はっきり言って無駄でしかありません。周りはみんな呆れて、残業申請をせずにサービス残業をしています」
という体たらくだ。ひねくれた見方だが、わざと面倒なフローを適用することで、サービス残業を促しているのだろうか。だとしたら、なかなかたちが悪い。
「効率重視といいながらも、使用PCはメールソフトは起動まで5分もかかる」
技術職の30代男性は、トップが「効率を重視だ!」と檄を飛ばしてくることに不満を抱いている。効率化はもちろん大切だが、実際には業務量はそのままで、残業だけを減らそうとしているため、現場が迷惑している。
「効率、効率と言うくせに、仕事で使うパソコンは骨董品レベルです。モニターも液晶が変色した故障品を使い続けているので、動作が遅くて困ります。メールソフトは起動まで5分もかかりますよ」
残業規制のため20時には退社しなければならない。終わらなかった仕事は、始業1時間前に出社する、ランチ時間を犠牲にするなどして対応している。限られた時間に仕事を詰め込んでおり、男性は気持ちにゆとりがなくなっている。
「働きやすい環境を整える気は見受けられず。どこが働き方改革なのか全く理解できません」
「働き方改革は、サービス業には特に厳しいのではないでしょうか」
販売・サービス業の40代男性は、「これまで残業でどうにか対応してきた仕事が回らなくなり、業績がダウンしました」という。
「業務効率化と言っても、これまでのアイテムだけでは限界があります。それに、効率アップと言っても、相手のある仕事ですから自分たちの都合のよいようにはいきません。働き方改革は、サービス業には特に厳しいのではないでしょうか」
管理・事務職の50代男性は、働き方改革によって労働時間が短くされたため、始業前やお昼休憩の時間にも仕事をしている。そうしなければ仕事が終わらないからだ。
勤務先は「コンプライアンスを遵守する会社」と言われているが、実際にはサービス残業をさせて表向きの残業時間を減らしているだけだ。
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