ファクトリー(ワークス)チームとなるKawasaki Racing Teamとして18年振りに鈴鹿8時間耐久ロードレースに臨むカワサキ。その伏線となったのが、2014年からTeam GREENとして参戦してきたことだ。
Team GREENは、2016年(柳川明、渡辺一樹、レオン・ハスラム)、2017年(渡辺一馬、ハスラム、アズラン・シャー・カマルザマン)と連続して2位に入り、後はスーパーバイク世界選手権(SBK)を席巻するジョナサン・レイ(以下、ジョニー)を招集すれば、勝てると踏んで2018年の鈴鹿8耐に臨んだ。
その予選では、ジョニーが驚異的な走りを見せポールポジションを獲得。このプレッシャーからかレースでも序盤はYAMAHA FACTORY RACING TEAMと互角以上のバトルを繰り広げたが、降雨とセーフティカーラン中の転倒で後退。勝つ体制はそろっていたが“運”がなかった。
勝つために足りないことを考えたとき、ワークスチームとして参戦しているヤマハとホンダに対抗するには、カワサキ・レーシング・チームの復活しかなかった。実質、2018年もワークスチームに変わりはなかったが、子会社のカワサキモータースジャパンが運営するKawasaki Team GREENと大元となる川崎重工業が運営するカワサキ・レーシング・チームでは、人の動きが変わってくる。