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姫川班、解散ーー『ストロベリーナイト・サーガ』亀梨和也の切ない想いの行方

2019年06月07日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

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 前回の「インビジブルレイン」の結末、解散した姫川班のその後である「アンダーカヴァー」を描いた『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)第9話。「アンダーカヴァー」は誉田哲也作の姫川玲子シリーズ短編集『インデックス』に収録された短編であり、姫川班のその後の物語が中心になっている。過去には竹内結子主演『ストロベリーナイト』の土曜プレミアム特別企画にて映像化された。


【写真】江口洋介演じるガンテツ


 「インビジブルレイン」の一件で、姫川班はそれぞれ違う部署へ異動になってしまう。姫川(二階堂ふみ)は池袋の配属になり、新たな事件を追っていた。そこで捜査二課と同じ人物を追うことになる。その人物は偽名を使い、集団で詐欺を働いていた。詐欺被害にあった会社の社長が自殺したことで姫川は事件を追っていた。姫川はその中の1人である人物の価値観に対して苦言を呈す。「人はひとりで生きている」と言う犯人に、姫川は、自分がここまでやってこれたのは常に誰かの支えがあったからだと主張し、自分はひとりじゃないと強く訴えたのだ。


 守れなかった命もあったけど、と話した姫川。画面には大塚(重岡大毅)や、幼い頃の姫川を支えた刑事・佐田、姫川班のメンバーなどが次々に写った。姫川にとっての大塚、佐田の存在、そして姫川班の存在がどれほど大きいものであったかが受け取れた。姫川は新しい場所に行ってもまた必ず捜査一課に戻ってきて皆を呼び寄せると誓った。


 また第9話では菊田(亀梨和也)が姫川に直接想いを伝えるシーンがある。大塚を失った姫川の姿を見たとき、菊田は「この人を支えていこうと思った」と言う。それを直接聞いた姫川であったが、菊田の言葉を制止する。菊田は「牧田にあって俺にないものってなんですか? 教えてください」と食い下がるが、姫川は「菊田にはわからないと思う」と答え、あくまで答えを濁した。姫川班解散の日には、帰り際にお互い背中を向けて歩き出し、姫川は最後に「ありがとう」とだけ菊田に伝える。それが姫川にとっての精一杯の答えだったのだろう。菊田を演じる亀梨の切ない表情、そして姫川を演じる二階堂は少し思いつめた様子で、2人のキャラクターの性格を写した印象深いシーンになった。


 次週以降描かれるのは「ブルーマーダー」という初めて映像化されるエピソードである。ゲスト俳優には要潤が発表されており、要はこの作品のために5キロ痩せたことをSNSで報告した。また『ストロベリーナイト・サーガ』の公式SNSは赤がポイントになっていたヘッダーやロゴを使ったアイコンの全てを青に差し替え、最終章に向けて気合い十分な様子。主演の二階堂ふみは2020年春に窪田正孝が主演でスタートするNHK連続テレビ小説『エール』のヒロインになることが決定し、2802名のオーディションを勝ち抜いたことがニュースになっている。二階堂のビッグニュースと要の参戦で本作も終盤に向けてますます盛り上がっていくだろう。


(Nana Numoto)