6月5日の「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)に、39歳会社員から投稿が寄せられた。若い時には「最近の若いやつは」と言う上司を疎んでいたが、自分も歳を重ね、若手社員に同じように言うようになったと自己嫌悪していた。
マツコ・デラックスさんは「(若者を攻撃して)憂さ晴らしをしてると思うんだよね」と年配者の心理を分析する。自身も無意識のうちに、ストレス発散のために若者を攻撃したことがあるという。マツコさんはその際、「ただ言えばいい以上のことを言ったな」と自己嫌悪に陥ってしまったと、投稿者に共感した。(文:石川祐介)
「自分は若者の良き理解者」アピールをする年配者もイヤ
有吉弘行さんも若者に攻撃的な年配者を嫌がるが、「『最近の若いやつは』なんて言う大人は嫌だよな」と"自分は若者の良き理解者です"という態度で接する年配者もウザいと言い放つ。マツコさんも「最近の若い子はそういう人のほうが嫌だと思う」と同意する。
有吉さんは「年取ったら嫌われるって思ってないとダメ」と若者から嫌われることを恐れて、媚を売ろうとする姿勢は大人らしくないと語った。
マツコさんは"若者のことを理解してます感"を出すために、あえて若手社員に何も言わない上司にも気持ち悪さを感じているという。どう頑張っても年配者が若者から嫌われることは回避できないため、なりたくない大人になってしまっても抗う必要はないと、投稿者を慰めていた。
雑誌の「こんな上司は嫌われる」という特集を読む人は危ない
さらに、「どれだけ見た目が爽やかで、理解力があって、これと言って問題点がない上司、絶対に自惚れるなよ。好かれてはいねーからな」と語気を強めるマツコさん。
見た目が若々しくて柔軟な頭を持っていても、歳を重ねていれば容赦なく年配者の烙印を押す若者も一定数いる。いろいろ細かな気を遣っていても、思い上がってはいけないと警鐘を鳴らした。
もちろん、中には若者に好かれる年配者もいる。マツコさんは一癖も二癖もある年配者のほうが「また飲んでみたい」、「奢ってほしい」と思うそうだが、「若者が選んでくれたら一緒にいれば良いけど、自分から探しに行っちゃダメ」と、自ら好かれるように働きかけてはいけないとも言っている。
有吉さんは、「(雑誌でよく特集を組まれる)『こんな上司は嫌われる』みたいなのを読んで、『なるほど!』じゃねーんだよ。それを読んでる時点で危ないから」とも指摘。若者から支持されようと熱心に勉強する年配者も嫌われるタイプのようだ。「若者に嫌われるのも大人の役目」と割り切って接するのが、適切な大人の心構えなのかもしれない。