ブラック企業では、経営者や上司の考え方や行動がおかしいことが多い。立場が下の人たちは「こんなの変だ!」と思っても言い出せず、やがて会社の色に染まってしまいがちだ。キャリコネニュース読者から寄せられた「ブラック上司」エピソードを紹介する。
「強制的に退職を命じられました。納得できるわけがなく、拒否して出社したところ、社長に暴行されました」(50代男性、管理・事務職)
「夜中まで自宅で仕事をし、疲れ果てて眠ってしまいました。その後午前2時頃に目を覚ましたのですが、上司から『なぜ0時過ぎに送ったメールを転送しなかったのだ?』と言われました。やっていられないと思いました」(50代女性、技術職)
電車賃130円の申請を忘れた社員を大絶賛するドケチ上司
クリエイティブ職で働いていた30代男性は社長から「お前は小学生か。バカ」などと連日罵声を浴びせられていた。
「暴言のほかには、減給や解雇もほのめかされていました。月の残業時間は180時間で、70連勤することも。人事もめちゃくちゃで社長は占いで新入社員の採用を決めていました」
また社長はドケチだった。出張中の社員に用事があるときには、社員の私用携帯電話に1コールだけかけて折り返させていた。とある社員が電車賃130円の申請を忘れた際には、「大絶賛していました」との有様だ。
管理・事務職の50代女性は、元勤務先に有給休暇を取りたいと訴えたところ、顧問から「国が何や。労基が何や。文句があるなら辞めろ」と冷たく返された。
「私は事務なのに8時半から5時半まで現場作業をするように言われました。サボる人が出ないように、事務所と現場には監視カメラが設置されていました。日々の行動・言動を監視され責められ続け、過度のストレス障害と病院で診断されました」
掃除機の片付け方が気に入らず、従業員を集めて4時間説教
営業職の50代男性は、元勤務先社長の傲慢な態度にウンザリしていた。毎日のように「給料は誰からもらっていると思っているんだ?」と言われ続けた。強制的に土日は出勤させられ、ほとんど休みは取れなかった。
「定時は9~21時の12時間労働です。残業代も代休もありません。『法律なんて糞食らえ』が社長の口癖です」
技術職として働いていた50代男性は、社長から些細なことを理由に500円の罰金を頻繁に徴収されていた。「たまったら飲み会の費用に充てるから」と冗談ぽく言っていたのだが、実際には交通違反の罰金への支払いに使われていた。
掃除機の片づけ方が気に入らないことから従業員を集めて4時間ほど説教をしたこともあった。男性によれば「これくらいのことは日常茶飯事でした。就業時間の約3割は説教だった気がします」と呆れている。男性は、当時のことを、
「こんな社風ですから離職率は1か月で8割ほどでした。私は1年でギブアップしました」
と振り返った。
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