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『なつぞら』はヒロインの親友役も多数登場 伊原六花と広瀬すずの出会い

2019年06月03日 12:21  リアルサウンド

リアルサウンド

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 念願の東洋動画に入社したなつ(広瀬すず)。初めの仕事として、セル画に色を塗る仕事に励む姿が『なつぞら』(NHK)第10週の初日で描かれた。


 仕上課に案内されたなつの表情は明るい。仕事の説明を受けているとき、なつはずーっとワクワクしている。仕上課は、作画課がつくりあげた何千枚、何万枚ものセル画に色を塗る。彩色されたセル画がアニメーションとして上映されることを考えるとプレッシャーがかかる仕事のようにも思えるが、なつには憧れだった「漫画映画」に携われる喜びのほうが勝っているようだ。


 なつは同じく彩色担当の森田桃代(伊原六花)の横で仕事をすることになる。なつが挨拶をすると、仕事をこなしながらサラリと返事を返す桃代。だが桃代は、彩色を始めようとするなつが、セル画を汚さないための手袋をつけ忘れているのを見ると、すかさず「だめよ」と告げ、なつは、目の前のセル画に感動するあまり、すっかり忘れていたと素直に謝っていた。


【写真】北海道の親友・夕見子(福地桃子)


 はじめてのことばかりのなつは、事あるごとに桃代に質問するのだが、桃代はそれに嫌な顔1つせず、丁寧に答えてくれる。桃代の口調は淡々としているが、穏やかで、はじめての仕事に緊張するなつの心がほぐれていくのがわかる。セル画に向き合うなつの楽しそうな表情を見て、桃代は「漫画映画が好きなの?」と質問する。桃代はアニメーションのことは知らないまま、「絵が好き」という理由で東洋動画に入社。漫画映画が好きと答えるなつに「やりたいことが仕事になったのね」と話す桃代の表情は明るい。


 桃代は4月に入社したばかりで、なつと同じ19歳だった。桃代を「先輩」と呼ぶなつに「同い年だから先輩なんて呼ばなくていい」と笑う桃代。桃代がなつに向ける笑顔から、2人がこれから同志として、アニメーションの世界で活躍していくことが示唆される。北海道で幼少期の頃から姉妹のように過ごしてきた夕見子(福地桃子)、農業高校で仲良しのクラスメイト・良子(富田望生)のように、なつにとっての東京での親友とも呼べるパートナーになる未来も期待できそうだ。


 終盤、仲(井浦新)や陽平(犬飼貴丈)に誘われ、作画課へやってきたなつ。なつはそこで、クールな表情が印象的な大沢麻子(貫地谷しほり)というアニメーターと出会う。第10週初日は新しい登場人物が続々と登場する回となった。アニメーションに携わる人々とのさまざまな出会いが楽しみだ。


(片山香帆)