トップへ

『あなたの番です』田中圭、原田知世のために推理に奔走! 嘘をついている住民は“あの人”?

2019年06月03日 11:11  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 先週のエピソードでは、浮田(田中要次)が何者かによって殺され、久住(袴田吉彦)は細川(野間口徹)を殺そうとして一緒にエレベーターの下に転落するという急展開で幕を閉じた日本テレビ系列日曜ドラマ『あなたの番です』。2日に放送された第8話では、細川が命を落としたことで警察の捜査が菜奈(原田知世)の元にも及ぶこととなり、久住がネット上に細川の殺害依頼を書き込んでいたことが明らかになる。そして、刑事の話によれば久住は一命を取り留め、意識不明になっているようだ。


参考:田中圭が魅せるシリアスな表情


 これで“交換殺人ゲーム”は、細川の名前を書いた菜奈に順番が回ってきたことになる(けれど菜奈の元には脅迫文は届かない。それは久住が入院しているからなのだろうか)。そんな中で大きな動きを見せたのは、他の誰でもない、菜奈を守ろうと必死になっている翔太(田中圭)だ。彼は、まだ誰の名前を書いて誰の名前が書かれた紙を引いたのかわかっていない尾野(奈緒)と田宮(生瀬勝久)に直接あたり、そして沙和(西野七瀬)と早苗(木村多江)の前で自身の推理を披露する。それは、白紙の紙を引いたと言う北川(真飛聖)や具体的な名前が書かれていない紙を引いたと言っている人物が嘘をついているということ。それはまさに、目の前にいる沙和と早苗に疑いの目を向けているということである。


 現時点でこのドラマの中で何が起こっているのかを整理する上で、沙和の部屋のホワイトボードの表は、登場人物たちにとっても視聴者にとっても、もはや欠かすことができない。その空白のピースを完全に埋めることができれば、自ずとどのような順番で“交換殺人”が行われ、誰が誰を殺したのかが一目瞭然になるからだ。しかし、すでにこの世を去った管理人の床島(竹中直人)と赤池美里(峯村リエ)が書いた紙も引いた紙も確認することはできない。それと同時に、この人の名前を書いたと語っている人物でも嘘をついている人物が紛れている可能性が高く、どうやらその一人は早苗で確定的だ。もしかすると、浮田が「赤池美里」の名前を書いたと言うのもちょっとばかり怪しく思えるところだ。


 謎が深まり続ける本作に、SNS上では推察が盛り上がってきている。中でも比較的早い段階から常に語られているのは、沙和が双子なのではないかという説だ。思い返してみれば序盤の頃はどこかしらに傷を作っていた彼女だが、最近はまったくその様子がなく、まるで人が変わったように雰囲気も明るくなったと見受けられる。数話前に木下(山田真歩)が沙和のゴミ袋から“御佛前”の空袋を見つけるシーンから、双子の片割れの名前を書き、そしてすでに殺されたからだと言う仮説もあがっているぐらいだ(とはいえ一般的には“御佛前”は法事に使われるもの=49日以上の時間が経っていなければ、というイメージもあるため考えづらくもあるのだが、そこは宗派の違いによっても異なるので何とも言えないところだ)。何れにしても、次週のエピソードで早苗の仮面が剥がされれば、次に大きなカギとなるのは彼女の存在であると考えて間違いないだろう。


 ところで今回久しぶりに藤井(片桐仁)と、シンイー(金澤美穂)たち203号室の不法滞在者たちが登場した。そこで藤井はシンイーの部屋のベランダの植木鉢に「あなたの番です」と書いた包丁を刺したことを詫びていた。それはつまり、はっきりと映し出されていなかったタナカマサオの死とブータン料理店の爆発は、藤井の手によるものであると確定したと考えていいだろう。このドラマの中でこれまで訪れた10人の死(今回のラストの、こうのたかふみの謎めいた死も含め)のうち、久住が細川を殺したのと合わせて2人の死についてハッキリとしたわけだ。これが埋まらないピースを埋める糸口になってくれるのだろうか。
(文=久保田和馬)