2019年のチャンピオンシップにおけるメルセデスF1の勢いは、モントリオールでも衰えることなく続くだろう。メルセデスは次戦F1カナダGPにおいて、今シーズン初となるパワーユニットのアップグレードを行う予定だという。
今季開幕からの5戦を着実な走りで終えたルイス・ハミルトンは、チームメイトのバルテリ・ボッタスが3位でフィニッシュしたモナコGPでも勝利し、メルセデスの優勝率100パーセントを維持した。
ホンダ、ルノー、フェラーリはすでに過去数レースの間にパワーユニットのアップデートを行っているため、メルセデスは新スペックのパワーユニットを導入する最後のマニュラクチャラーとなる。
前戦モナコGPで自身の通算77回目の勝利を達成した後、ハミルトンは「僕はファクトリーのスタッフが開発に取り組んでいることを知っている」と語った。
「おそらく次のレースまでに新しいパワーユニットを用意できると思う。そうすればマシンはさらに前進を続けることになるだろう」
モナコで勝利したハミルトンだったが、メルセデスは彼の第2スティントに向けてミディアムタイヤを選択。この判断により、現世界王者のハミルトンはレース終盤でレッドブルのマックス・フェルスタッペンの絶え間ないアタックをかわしながらタイヤも労わらなければならず、状況は厳しいものとなっていた。
ハミルトンはモナコで「ライバルたちは最大限近づき得るところまで来ていた」と認めた。また、チームのストラテジストであるジェイムズ・ボウルズは、レース終盤にはハミルトンのフロントタイヤが悲惨な状況にあり、あと1周長かったらシーズン初の敗北を喫していたかもしれないと明かしている。
「我々は明らかに間違ったタイヤを選択していた。戦略的にもっと良いレースができた可能性があったことに疑いの余地はない」とボウルズは語った。
「常に完璧というわけにはいかない。我々は間違いなくこの失敗から学ぶだろう。すべての経験は我々をより強くするのだ」