マルク・マルケスがフランスGPのMotoGPクラスで優勝し、ホンダは世界グランプリの最高峰クラス(500cc/MotoGPクラス)通算300勝を達成した。そんなホンダの世界グランプリでの歴史を振り返る。
ホンダは1959年に当時世界グランプリの一戦だったマン島TTに初参戦。最高峰クラスには1966年より参戦し、1966年第2戦の西ドイツGPでジム・レッドマンが初優勝を達成する。しかし、1967年いっぱいで、ホンダはいったん世界GP参戦活動を休止する。
その後、1979年に世界グランプリに復帰。当時主流となっていた2ストローク500ccマシンに対して、4ストローク500ccマシンのNR500で挑んだが、NR500は勝利を記録することなく、1982年に2ストローク500cc3気筒マシンのNS500にスイッチした。NS500は7戦目のベルギーGPで初勝利を記録し、ホンダにとって15年ぶりとなる500ccクラス優勝を記録すると、勝ち星を積み重ね、1983年にはチャンピオンを獲得した。
1984年以降は2ストローク500cc4気筒マシンのNSR500を投入。1989年第2戦オーストラリアGPでワイン・ガードナーが通算50勝を記録。1996年第13戦カタルーニャGPではカルロス・チェカが通算100勝目を、2001年イギリスGPではバレンティーノ・ロッシが通算150勝目を記録。最高峰クラスが2ストローク500ccマシンによって争われた2001年まで、数多くの勝利を獲得した。
4ストロークMotoGPマシン(2002年から990cc、2007年から800cc、2012年から1000cc)となった2002年以降は、2006年第8戦オランダGPでニッキー・ヘイデンが通算200勝目を記録。2014年開幕戦カタールGPでマルケスが通算250勝目、今回のフランスGPで通算300勝目を記録した。
ライダー別では、1994年から1998年まで500ccクラスで5連覇を達成したミック・ドゥーハンが54勝で最多勝。マルケスが46勝、ロッシが33勝、ダニ・ペドロサが31勝、フレディ・スペンサーが20勝、ワイン・ガードナーが18勝、アレックス・クリビエとケーシー・ストーナーが15勝を記録している。日本人ライダーでは、岡田忠之が500ccクラス4勝。玉田誠はMotoGPクラスで2勝、片山敬済が500ccクラスで1勝、宇川徹がMotoGPクラスで1勝を記録している。
メーカー別ではホンダが通算300勝でトップ。ヤマハが227勝で続き、1950年代から1970年代序盤にかけて圧倒的な強さを誇ったMVアグスタが139勝。スズキが92勝、ドゥカティが47勝となっており、ホンダはグランプリ参戦休止期間がありながらも、最多勝利記録をリードしている。