2019年のWorldRX世界ラリークロス選手権は5月25~26日、イギリス・シルバーストンで第4戦が行われ、ティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)が優勝。2019年シーズン2勝目を挙げた。
ハンセンは25日(土)に行われたQ1~2でトップタイムをマークするなど、大会初日から好調を維持。決勝日となる26日(日)もQ3で2番手タイム、Q4で4番手タイムを刻んでみせる。
決勝にあたるファイナル進出をかけたセミファイナル1でも、ハンセンは安定したペースを披露し、トップチェッカー。ファイナルの1列目を確保した。
続くセミファイナル2は決勝日のQ3~4でハンセンを上回るペースをみせたアンドレアス・バッケルド(アウディS1 EKS RXクアトロ)が制している。
ファイナルには、このふたりのほか、アントン・マークルンド(ルノー・メガーヌRS RX)、リアム・ドーラン(アウディS1クアトロ)、クリスチャン・サボー(アウディS1 EKS RXクアトロ)、ティモ・シャイダー(セアト・イビサ)が駒を進めた。
6周のファイナルでは、ターン1に向けてイン側につけるハンセン、アウト側のバッケルドがサイド・バイ・サイドのバトルを展開する。
アウト側につけるバッケルドはハンセンのラインを塞ぎながらトップでターン1へ。行き場を失ったハンセンはバッケルドの右リヤとターン1内側にあるタイヤバリアにマシンをぶつけながら、2番手で加速していった。
その後、テール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねたふたりだったが、3周目にハンセンが遠回りセクション“ジョーカーラップ”の走行義務を消化して勝負に出ると、3番手で本コースに合流する。
この時点でトップのバッケルドと、3番手ハンセンのギャップは4.1秒。ジョーカーラップ消化には4.6秒程度のロスタイムがかかるため、バッケルドもペースを上げて引き離しを試みる。
しかし、バッケルドがジョーカーラップに向かった5周目時点で、ギャップは4.1秒で変わらず、バッケルドはハンセンの真後ろで本コースに復帰、そのままファイナルラップへ突入した。
しかし、このファイナルラップではハンセンが付け入る隙を与えず。約0.8秒差までリードを広げてトップチェッカーを受け、第2戦スペインに続くシーズン2勝目を遂げた。
「ファイナルのスタートでは、アンドレアス(バッケルド)のほうが、わずかに蹴り出しがよかった。ターン1への飛び込みは本当にタイトな争いだったよ」とハンセン。
「2番手に後退したとき、アンドレアスの後ろに張り付いていなくちゃいけないことはわかっていた。ジョーカーラップに向かう周はバンパーにぶつかるくらい接近していたし、完璧なラップだった」
「そのあともプッシュし続けた。アンドレアスがジョーカーラップから戻ってくるのを見たとき、(立ち上がりで)僕のほうが車速が伸びていることがわかったし、彼を抑えてトップチェッカーを受けることができて最高の気分だ。今日の努力が報われたよ」
ハンセン、バッケルドに続く3位には、1周目にジョーカーラップを消化したマークルンドが入っている。
2019年のWorldRX第5戦は6月15~16日にノルウェー・ヘルで行われる。