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『パーフェクトワールド』チェインストーリー、中村ゆりの切ない胸中が明らかに

2019年05月28日 17:21  リアルサウンド

リアルサウンド

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 松坂桃李と山本美月が共演する主演のドラマ『パーフェクトワールド』(カンテレ/フジテレビ系)チェインストーリーが、放送後に動画配信サービス「GYAO!」にて配信されている。


 5月21日放送の第5話で、樹(松坂桃李)はつぐみ(山本美月)に別れを切り出す。献身的に樹に尽くした結果、つぐみは駅のホームから転落してしまった。つぐみの父・元久(松重豊)から別れるよう頭を下げられたのをきっかけに、樹はつぐみを大切に思っているからこその別れを決断する。付き合うことで互いが互いを不幸にしているという結論に至った故の終わり。本当の幸せとは何なのかを考えさせられるストーリーだ。


 一方で、つぐみにも樹と付き合うことで障害が日常にあることの現実が突きつけられる。第5話ではついに葵(中村ゆり)の樹への思いがつぐみに打ち明けられるが、チェインストーリー#5.5「私がいなくなったらどうする?」も葵がメインとなる。時系列としては、樹とつぐみがデートに出かけている日の出来事。たまたま渡辺設計事務所の近くまで来たという葵が、樹の上司・剛(木村祐一)を訪ねる。2人は、事故がきっかけで将来を悲観していた樹を葵が剛に紹介した仲。そんな剛を前に葵は「恋って頑張るものなんでしょうか。樹くんが苦しむ姿、もう見たくないんです。このままでいいのかな」とひとりでに呟く。


 葵は人生に絶望し自暴自棄になっていた樹を懸命に励まし立ち直らせてきた恩人。看護師を辞め、今も訪問介護ヘルパーとして樹の世話をしているが、その胸中には看護師時代から樹への思いを秘めていた。第5話本編でも、洋貴(瀬戸康史)に送り届けられる車中で「このままじゃみんな不幸になる」「結果が見えてる恋」と話すシーンがあるが、つぐみの登場により葵の樹への思いはより大きくなっていっていることが分かる。


 樹を思いながら作り置き料理を調理する葵の姿、「ナベさんから本を預かりました」というショートメールをデート中という理由から消し、置き手紙に残す様子は、今にも張り裂けそうな胸の内が伝わってくる場面。樹の愛犬・チャコに「私がいなくなったらどうする? なんとも思わないか」と甘えた声で本音を囁く様子は、常に凛として強くいる葵の素の表情が垣間見える。


 余談だが、ホームから転落し入院しているつぐみに妹のしおり(岡崎紗絵)が差し入れを持ってくるシーン。そこで登場していた漫画は昔、山本美月が描いていた絵を使用していることが本人のTwitterで明らかになっている。「もしかしたら、今後も出てくる…かも??」と仄めかしていたりも。松坂桃李は「#今日の樹の目線」のハッシュタグで撮影風景を投稿している。チェインストーリー、SNSと併せて観れば、『パーフェクトワールド』の世界観がより広がって見えるだろう。 (文=渡辺彰浩)