マーケティングリサーチを行うアスマークは5月20日、会社員の離職意向とエンゲージメントに関する調査結果を発表した。調査は3月半ばから5月上旬までの間、同社が運営するアンケートモニターサイト登録会員1万1888人を対象に実施。なお、対象者に会社経営者や役員、フリーランス、自営業、パート・アルバイト、無職は含まれていない。
今の職場に満足している人は38.7%だった。一方、今の職場で働き続けるつもりのない人、離職意向のある人は25.6%だった。働く人の4人に1人が離職意向を持っていると明らかになった。
一般社員の満足度は全職位中で最低 最高は「事業部長・本部長クラス」で約7割
満足度を職種別、役職別に分析した。職種別では、満足度が最も低かったのは「製造・現業職・作業職」(30.3%)で、「販売・サービス職」(32.2%)、「営業職」(38.2%)が続く。最も高かったのは、「管理職」、「その他」を除くと「研究開発職」の45.6%だった。
役職別では、「事業部長・本部長クラス」が突出して高く67.2%。役職が下がるにつれて満足度も下がっていき、一般社員は35.6%で最も低かった。
離職意向が最も高かった職種は「販売・サービス職」(32.7%)。2位は「製造・現業職・作業職」(27.5%)、3位は「企画職」(27.2%)だった。職種別に見ると、一般社員の離職意向が最も高く28.7%。課長クラスより上の役職は、階級が上がるにつれて離職意向も低くなっていった。「事業部長・本部長クラス」の離職意向は12.2%だった。
満足度と離職意向は職種や職位によって大きなばらつきがあることから、同社は「ES調査(編注:従業員満足度調査)で『自社の満足度は◯◯%だった』等、満足度水準を一括りに比べる事はナンセンス」と分析している。
また、満足度と離職意向は反比例する傾向があるものの、「販売・サービス職は満足度の割に離職意向は高めであり、製造職は低め」のような特徴も見られる。同社は「当該職種につく人々の特性といった内部要因と、当該職種を取り巻く転職環境等の外部要因が影響しているものと考えられる」とコメントしている。