一般財団法人奈良の鹿愛護会がツイッターで、子鹿に触らないよう呼びかけている。5月24日に投稿した
「子鹿には絶対に触らないでください。子鹿に人間の匂いが付いてしまうと、お母さん鹿が子育てをしなくなります。お母さん鹿がいなくては、子鹿は生きていけません。 絶対に、触らないでください」
というツイートは、27日には10万件近くリツイートされている。
5月中旬から7月は特に注意「野生の生き物だと理解しそっと見守って」
同会の担当者によると、母鹿は子鹿を匂いで判断しているという。そのため、「人間の匂いなど自分以外の匂いが付いてしまうと、自分の子どもではないと判断してしまう可能性がある」と明かす。
鹿は群れで行動する動物だ。子鹿が単独で行動しているように見えても、近くに母鹿がいる可能性が高い。人間が子鹿に近づけば近づくほど、母鹿に攻撃される可能性も増すのだという。
また、5月中旬から7月にかけてはメス鹿の出産時期にあたる。団体公式サイトでも、この時期のメス鹿は「子鹿を守るためにたいへん気が荒くなるので危険」として、「決して子鹿には近づきすぎないように注意して下さい」と注意喚起している。
触ろうとする観光客は以前から多いが、子鹿が増える時期になるのを受け、改めて注意を促した。
担当者は、
「近くで見てみたい思いがあるかと思いますが、野生の生き物ということを理解して、過剰な関わり方のないよう、そっと見守ってもらえたら」
と話していた。