チーム・ペンスキーのシモン・パジェノーが初制覇を遂げた第103回インディ500。予選14番手からスタートした佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、序盤で2周のラップダウンになるも、最後はトップ争いを展開し大きな注目を浴びた。
ファーストスティントで徐々にポジションをアップした琢磨。ピットストップのタイミングでラップリードも記録し、1回目のタイヤ交換を行った。
しかし、マシンにトラブルが発生。ポジションを大きく落とした琢磨は、すぐにピットに戻り新しいタイヤに交換。ラップダウンに陥り、上位争いから脱落してしまう。
難しいレースとなったが、琢磨にはラッキーなかたちでイエローコーションが入り、2ラップダウンを徐々に取り戻し、149周目のリスタートでは18番手でトップと同一周回に復帰した。
さらに、次のピットストップタイミングを伸ばした琢磨は、再びリードラップを記録し、ピットへと向かう。このタイミングで今度は多重クラッシュで赤旗中断に。
絶妙なタイミングでピットへと向かった琢磨は、5番手でリスタートを迎え、トップ争いに加わる。
レースが再開すると、エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)と壮絶なポジション争いを繰り広げ4番手に。さらにジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)を交わし、最後の10周で3台による優勝争いを展開する。
前を走るシモン・パジェノーとアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)を攻略することはできず3位となったが、スペクタクルな優勝争いを見せ、レースを盛り上げた。
「2スティントにいくつか問題があり、ラップダウンになりました。僕たちが戻ってこれたのはラッキーでしたね。最後の15周は、とても興奮しましたよ。シモン(パジェノー)におめでとうを言いたい。大勝利でしたね」
「僕たちは、アレックスを交わしたかったけど、それはできなかった。いつもチャレンジだし、常に難しいです。僕ちちは目立たなくなったけど、自分たちの仕事をし、そして最大限に活かすことができた」と琢磨はレース後にコメントしている。
3位に入り、リードラップを獲得したことで71ポイントを手に入れた琢磨は、トップのパジェノーと47ポイント差のランキング4位につけている。