5月26日に行われた2019年のスーパーGT第3戦鈴鹿の決勝レース。スーパーGT GT300クラスで今季2勝目を獲得したK-tunes RC F GT3の新田守男と阪口晴南がレースをふり返るとともに、優勝の喜びを語った。
K-tunes RC F GT3
新田守男
「予選の段階から、気温が高くなり路面温度も50度近くまで上がることを想定したタイヤ選びをしました。今日の朝は思っていたより10度くらい低い感じになってしまい、スタートから少し厳しいだろうなと予想していました」
「レースをしてみると、トップに追いつくことはできませんでしたが、つかず離れずの状態をずっと維持することができていました。ただパフォーマンス的にどうしても遅い部分と速い部分があり、タイム差が縮まらないという状態でした」
「前を走っていたマザーシャシー勢とJAF-GT勢がタイヤ無交換を選択することは頭に入っていて、ふだんはチョイスしない去年使ったようなタイヤに変えてプッシュしたらおそらく良いパフォーマンスになるだろうと思い、(阪口)晴南に代わる時にタイヤを交換することを伝えました。すると思ったように(阪口)晴南が走ってくれました」
「ただ周回数的にいうと無交換のクルマとのギャップがどのくらいなのか想像できず、実際に残りのスティントでどのくらい追いつけるのかというのが予想できなかったので不安でしたけど、晴南のパフォーマンスが非常に良かったし、ブリヂストンのパフォーマンスも良かったので、思っていたよりも早い段階で25号車(HOPPY 86 MC)の後ろにつくことができました」
「あとはGT500クラスでタイヤバーストするクルマが多かったので、そういうものに巻き込まれず無事チェッカーを受けてくれという思いでした」
阪口晴南
「開幕戦で優勝した時は決勝を走っていなかったので、(今日は)いい疲労感と達成感があると思っています。昨日は予選で良いパフォーマンスが出せましたが、今日は思ったより路面温度が下がり、このタイヤで持ちこたえられないかもと思いました」
「しかし新田さんの粘り強い走りでずっと2番手をキープしてくれ、それが大きかったかなと思います」
「新田さんのコメントを無線で聞いていて、タイヤを交換するという良いチョイスをできました。僕に交代し、アウトラップもたまたまトラフィックのない所に出られたのもあって、アウトラップは自分のなかでは良い走りができました」
「(レース)後半に(タイヤが)厳しくなるかなというのを、つねに頭に入れながらフルプッシュとまではいかないですが、80~90パーセントでつねに走っていました。戦っている相手はタイヤ無交換だったので、こちらの方がペースが良く、周回を重ねるごとに(ギャップの)詰まり方が大きくなっていき、これは大丈夫だなと思いました」
「あとは落ち着いてパスするだけでした。あまり(前走車に)捕まりすぎると、そのペースになってしまうこともあるので、『追いついたらスパッと抜け』と監督に言われていたとおり、うまく対処できました」
「そのあと、(HOPPY 86 MCが)離れていったこともわかっていたので、落ち着きながらGT500クラスも活用して、ゴールまでクルマを運ぶだけでした」