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乃木坂46「Sing Out!」に隠されたメッセージとは? 横浜アリーナ公演での注目ポイントを解説

2019年05月26日 11:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 乃木坂46が5月24日より3日間、横浜アリーナにて23rdシングル『Sing Out!』の発売を記念したライブを開催している。24日は卒業を発表している伊藤かりん、斉藤優里を含めたアンダーライブ、25日は4期生によるライブが行われ、本日26日は斉藤優里と選抜メンバーによるライブが展開される。


参考:乃木坂46 齋藤飛鳥、新曲「Sing Out!」視聴会で明かした制作秘話「今までなかった楽曲の雰囲気」


 24日の帯番組『のぎおび』に登場した選抜メンバーの与田祐希は、ライブでの注目ポイントに「Sing Out!」や自身が参加しているユニット曲「平行線」を挙げ、4thアルバム『今が思い出になるまで』とシングル『Sing Out!』からの楽曲初披露がポイントだと話している。


 いよいよ今月29日にリリースとなる『Sing Out!』。発売に向けては、4月25日に初めてマスコミ向けに開かれた「Sing Out!」視聴会を皮切りに、MV公開に向けてTwitterで毎日メンバーが解説した「教えて!乃木坂ちゃん。」、『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)での音源解禁、5月2日のMV公開、その翌日に公開された齋藤飛鳥、秋元真夏、堀未央奈がMVの撮影秘話を語った動画「乃木坂ちゃんと見てみよう」の公開……とこれまで以上にリリースに向けた数多くの施策が打たれており、運営サイドが今回のシングルにかける意気込みがビシビシと伝わって来る。すでに『バズリズム02』(日本テレビ系)、『シブヤノオト』(NHK総合)、『CDTV』(TBS系)といった音楽番組での楽曲披露、5月18日に開催された『Rakuten GirlsAward 2019 SPRING/SUMMER』では初パフォーマンスがなされており、すでにファン以外にも浸透しつつある楽曲だ。


 「Sing Out!」の最大の特徴は、ハンドクラップとストンプ。ゴスペルにおいても見られる力強さとしなやかさを兼ね揃えた要素であり、楽曲の心臓部分だ。乃木坂46のライブではペンライトを振るのが一般化しているが、「Sing Out!」ではファンも一体となりハンドクラップとストンプをすることがメンバーからも推奨されている。これまでも「乃木坂の詩」の振り付けや「裸足でSummer」のタオル、「無表情」のコールなど、ライブをさらに盛り上げるファン主体の応援方法はいくつもあったが、ここにハンドクラップとストンプが追加されることとなる。そこにはたとえライブビューイングでも感じることができない臨場感、大きな感動が生まれるだろう。


 しかし、「Sing Out!」は多くの部分が未だベールに包まれた楽曲でもある。例えば、〈仲間の声が聴こえるか?〉という部分で齋藤飛鳥の振り付けが、かつて西野七瀬がセンターを務めた「帰り道は遠回りしたくなる」の振り付けとシンクロしていること、さらに〈ここにいない誰かのために 今 何ができるのだろう〉では大園桃子、久保史緒里、与田祐希という3期生メンバーにより、今作は活動休止をしている山下美月を思ったパートなのではないかと、ファンの間で様々な憶測が飛び交っている。どれも真意は不確かであるが、「Sing Out!」の大きなテーマである“仲間”がメッセージに込められていることは間違いない。


 また、ベールに包まれていることはほかにもあり、YouTube公式チャンネルに公開された「乃木坂ちゃんと見てみよう」の中で、振り付けの話題になり「まだここでは言ってはいけないこと」として齋藤、秋元、堀の会話が遮られる部分がある。さらに、『B.L.T. 2019年7月号』での齋藤のインタビューでは、「Sing Out!」のセンターに「自分が選ばれた意図」というポイントで齋藤がそれを知りながらも会話を濁らしている。


 振り返れば、『乃木坂工事中』(テレビ東京系)での23rdシングル選抜発表で、「この選抜で頑張りたいこと」を聞かれた齋藤が、「ちゃんと自分の中で『これからこうしよう』って決めたことが1個あって、それをなな(西野七瀬)の卒コンから始めたんですよ。まだ言わないですけど……。『飛鳥はこういうことやってたんだろうな』っていうのが、伝わる期間になればいいなと思ってます」と答えていた。それらの一つひとつは、これから紐解かれていくことだろうが、まずは本日の横浜アリーナ公演が大きな手がかりとなるはずだ。(渡辺彰浩)