FIA-F2第4戦モナコのレース2(30周)が行われ、BWTアーデンのアントワーヌ・ユベールがF2初優勝を飾った。松下信治(カーリン)は9位だった。
レース1で2位に入賞したルカ・ギオット(ユニヴィルトゥオーシ)は、レース後の車検で違反が見つかったため失格となり、松下が繰り上がりで2位となった。これにより松下は、リバースグリッドが適用されるレース2を7番手からスタートすることに。なおギオットは、グリッド最後尾からの出走が許可された。
スタートでは大きな混乱もなく、ポールポジションのユベールに、ルイス・デルトラズ(カーリン)、ポジションを上げたチョウ・グアンユー(ユニヴィルトゥオーシ)が続いた。松下もひとつ順位を上げ、6番手でオープニングラップを終えた。
3周目、タチアナ・カルデロン(BWTアーデン)がターン5(ミラボー)でギオットにイン側を刺され、接触の末にコーナーを曲がりきれず、アウト側のウォールにヒットしてしまった。カルデロンのマシンからはフロントウイングが脱落したが、彼女は自力でマシンを降りることができた。
カルデロンのマシンを回収するためにセーフティカー(SC)が出動したが、5周目にはレースが再開。先頭のユベールから4番手のアルテム・マルケロフ(MPモータースポーツ)がひとつの集団となっており、その後ろでは5番手のドリアン・ボコラッチ(カンポス)がふたをするような形で松下以降を抑え込む状況となった。
さらに7周目、マハベール・ラフーナサン(MPモータースポーツ)がヘアピンでアウト側からギオットを抜きにかかるが、両者は接触。このレース2度目のSCとなったが、マシンの回収を終えて、9周目にレースが再開された。なおギオットとラフーナサンの接触については、レース後に審議されることになっている。
上位では4番手のマルケロフが前を走るグアンユーを1秒以内の差で追い続けているが、その間にもマルケロフとボコラッチのギャップは開いていく。ボコラッチのペースはマルケロフより1秒前後も遅く、レースの折り返しを迎える頃にはマルケロフとの差が8秒にまで開いていた。
レース後半の19周目、ヘアピンでショーン・ゲラエル(プレマ・レーシング)が前を走るジュリアーノ・アレジ(トライデント)と接触し、さらにはトンネル出口のシケインでも接触。アレジはその場でストップしてしまい、そのままリタイアとなった。ゲラエルには接触の原因を作ったとして、ドライブスルーペナルティーが科された。
一方トップのユベールは1秒以内の差にデレトラズを従えたまま周回を重ねていく。デレトラズはユベールの背後0.1秒差にまで迫り、テール・トゥ・ノーズのバトルを繰り広げる。最終ラップにはデレトラズにグアンユーも迫ったが、最後はポジションを守りきったユベールがF2初優勝を挙げた。デレトラズはわずかの差で2位、3位にはポジションを守りきったグアンユーが入った。
4位以下マルケロフ、ボコラッチ、セルジオ・セッテ・カマラ(ダムス)、ニック・デ・フリース(ART)、ニキータ・マゼピン(ART)までが入賞となった。松下は6番手を走行していたレース中盤に9番手までポジションを落とし、そのまま9位でレースを終えた。
■FIA-F2第4戦モナコ レース2 リザルト
Pos.
No.
Driver
Team
Time/Gap
1
19
A.ユベール
BWTアーデン
44:23.388
2
1
L.デルトラズ
カーリン
0.059
3
7
Z.グアンユー
ユニ ヴィルトゥオーシ
0.922
4
16
A.マルケロフ
MPモータースポーツ
2.459
5
14
D.ボコラッチ
カンポス
13.689
6
5
S.セッテ・カマラ
ダムス
16.322
7
4
N.デ・フリース
ART
16.952
8
3
N.マゼピン
ART
17.337
9
2
松下信治
カーリン
18.770
10
6
N.ラティフィ
ダムス
19.335
11
9
M.シューマッハー
プレマ・レーシング
21.559
12
12
J.コレア
ザウバー・ジュニアチーム
22.639
13
15
J.エイトケン
カンポス
23.284
14
11
C.アイロット
ザウバー・ジュニアチーム
24.813
15
10
S.ゲラエル
プレマ・レーシング
1LAP
16
20
G.アレジ
トライデント
DNF
17
21
R.ボスチャング
トライデント
DNF
18
17
M.ラフーナサン
MPモータースポーツ
DNF
19
8
L.ギオット
ユニ ヴィルトゥオーシ
DNF
20
18
T.カルデロン
BWTアーデン
DNF