2019年F1第6戦モナコGP予選はメルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3番手。ピエール・ガスリーは5番手に入っている。
5月25日現地時間午後3時、モナコGPの予選が行なわれた。フリー走行に引き続いて空には雲がかかっているものの太陽の光は強く、気温は21度、路面温度は45度まで上がって暑くなった。
しかしセッション中の降水確率は40%とやや高めの状況下で予選は始った。FP3でクラッシュを喫してしまったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)もマシン修復が完了し、予選開始とともにコースインを果たした。
短いサーキットに20台が混走する予選Q1では各車が多めに燃料を搭載して連続アタック走行を行ない、確実にタイムを記録してQ1敗退のリスクがないよう対策する。各車とも使用するのはもちろんソフトタイヤだ。
路面はどんどん向上していき、タイムも上がっていく。
予選前にモナコ国王らの表敬訪問を受けたシャルル・ルクレール(フェラーリ)だったが、ラスカスでタイヤをロックさせてバランスを崩し、あわやバリアに接触という場面もあったがなんとかこれを切り抜けた。
バルテリ・ボッタス(メルセデス)もフェアモントヘアピンでリヤを流すなど、トリッキーなサーキットであることは間違いない。ルクレールはロックアップの影響でタイヤにフラットスポットを作ってしまいピットイン。その際に車重計測指示を見落としてしまい、メカニックが車検場までマシンを押し戻して事なきを得た。
ベッテルはQ1でもプールサイドシケイン1つめの出口でガードレールに接触しヒヤリとする場面があった。
セッション最終盤になってQ1敗退ゾーンにいたのはニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、ベッテル、ランス・ストロール(レーシングポイント)、ウイリアムズ勢。ベッテルはギリギリのタイミングで最後のアタックに入り、1分11秒434のトップタイムを記録してQ1突破。
しかしこれによって2回目のアタックランに出なかったルクレールが押し出されて16番手でQ1敗退となってしまった。そしてレーシングポイントのセルジオ・ペレスとストロールが17番手・18番手、ウイリアムズのジョージ・ラッセルとロバート・クビサが19番手・20番手という結果になった。
Q3進出組にとっては決勝のスタートタイヤを決めることになるQ2のアタックタイヤだが、各車ともソフトでアタックを開始する。
1回目のアタックで首位に立ったのはボッタスで、ハミルトンも0.134秒差で2番手に続く。3番手フェルスタッペン、4番手にはダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)が入り、ベッテルは9番手に留まる。ケビン・マグヌッセン(ハース)はミラボーで右フロントをロックさせ、エイペックスのイン側バリアに僅かに接触するが走行を継続した。
最後のアタックでベッテルは4番手に浮上し、フェルスタッペンが1分10秒618のトップタイムを記録。ここでガスリーに引っかかって充分なアタックが出来なかったロマン・グロージャン(ハース)は13番手でQ2敗退。
11番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、12番手ランド・ノリス(マクラーレン)、アルファロメオ勢はキミ・ライコネンが14番手・アントニオ・ジョビナッツィが15番手でQ2敗退となった。3強チーム以外ではマグヌッセン、トロロッソ・ホンダのクビアトとアレクサンダー・アルボンの2台、ダニエル・リカルド(ルノー)、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)がQ3に進出した。
Q3では上位勢は新品ソフト、中団勢はまず中古のソフトでアタックを行なう。
ここでもボッタスが1分10秒252でトップに立つ。アタックラップにミスがあったハミルトンは0.231秒差の2番手、フェルスタッペンが0.389秒差の3番手、ベッテルは0.695秒差の4番手。
残り2分で各車が最後のアタックに入るが、ベッテルはタバココーナーの出口で右リヤが僅かにガードレールに接触してしまいタイムアップはならず。ハミルトンもラスカスの出口でアウト側に当たりそうになりながらもタイムを刻んで1分10秒166のレコードタイムを記録。
その後方でアタックを行なっていたボッタスとフェルスタッペンは揃ってミスを犯してアタックを途中で諦め、ハミルトンのポールポジション獲得が決まった。
後方は5番手ガスリー、6番手マグヌッセン、7番手リカルド、8番手クビアト、9番手サインツ、10番手アルボンという結果になった。