F1は2019年F1モナコGP決勝前に、故ニキ・ラウダの追悼セレモニーを行うことを決定した。メルセデスF1チームは、ノンエグゼクティブチェアマンを務めたラウダの死を悼み、コクピット保護デバイス、ヘイローをラウダを想起させる赤に塗り替えることを明らかにしている。
F1で3回タイトルを獲得した偉大なるドライバーであり、引退後もF1界でさまざまな役割を果たしてきたラウダが、5月20日に死去した。メルセデスは走行初日の木曜に、W10のノーズに「Danke Niki(ありがとう、ニキ)」の文字を入れ、車体に散りばめられたスリーポインテッドスターのひとつを赤く染めて、弔意を表した。近年のラウダは常に赤い帽子をかぶっており、現役時代は赤いヘルメットを使用していた。
メルセデスは金曜、ヘイローを赤く染めたW10の写真を公開しており、これを土曜以降に使用するものと考えられている。ヘイローには「Niki We miss you(ニキ、あなたがいなくて寂しいです)」の文字が入れられている。
一方、F1およびFIAは、モナコGP決勝スタート前、ラウダ追悼のため1分間の黙とうを行うことを決めた。20人の現役ドライバーや関係者、ラウダゆかりの人々がグリッドにおいて、ラウダのトレードマークとなっていた赤い帽子を手に、セレモニーに臨む。
また、F1上層部は、グランドスタンドのファンや船上で観戦する人々に対し、レース終了後のインラップの際、ラウダへの哀悼の意を示すよう呼びかけている。ファンは、赤いキャップをかぶったり、フラッグなどでメッセージを示したり、拍手を送るなど、思い思いの形でラウダへの気持ちを表すことができる。またヨットに乗る人々は汽笛を鳴らすこともできる。
モナコの週末、メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、ハース、レーシングポイント、ウイリアムズ、レッドブル、トロロッソなど多数のチームやドライバーが、ラウダ追悼のメッセージをマシンやヘルメットに記している。セバスチャン・ベッテルはラウダへの哀悼の意を示すスペシャルカラーのヘルメットに変更してこの週末に臨んでいる。