MotoGPのMoto2クラスに参戦するイデミツ・ホンダ・チーム・アジアは、コンパートメント症候群(腕あがり)の手術を受けたソムキャット・チャントラの代役に全日本ロードレース選手権J-GP2クラスに参戦する名越哲平を起用すると発表した。
イデミツ・ホンダからMoto2クラスに参戦している20歳のタイ人ライダー、ソムキャット・チャントラは、第2戦アルゼンチンGP以降、右前腕部がレースの度に痛む問題を抱えており、第5戦スペインGP後に検査を行う予定だった。
スペインGPを終えた翌週にスペイン・バルセロナのキロン・デセウス病院で検査を受けた結果、チャントラに腕上がりの症状があることが判明。チャントラとチームは症状を改善するために手術することを決断し、その際に第5戦フランスGP予選の転倒し負傷した左足の手術も同時に行った。
両方の手術は無事成功し、チャントラは6月の第7戦カタルーニャGPでの復帰に向けてリハビリを開始しているという。
そのためチャントラは次戦の第6戦イタリアGPを欠場することに。代役には、全日本のJ-GP2クラスに参戦し、現在ランキングトップにつけている名越哲平を起用すると発表した。
名越は2015年にST600クラスで全日本にデビューした21歳。2018年はJ-GP2クラスにステップアップし、最終戦の鈴鹿でクラス初優勝。ランキング3位でシーズンを終えた。
2019年も引き続きJ-GP2クラスに参戦。開幕戦もてぎを制し、ランキングトップにつけている。名越の世界選手権参戦は今回が初となる。
代役参戦でMoto2デビューが決まった名越は全日本ロードレース選手権オフィシャルファンサイトで次のようにコメントしている。
「代役の話しをいただいたのは1週間くらい前です。このような機会をいただいたイデミツ・ホンダ・チーム・アジア、そしてMuSASHi RT HARC-PRO.、昭和電機、応援してくださる皆さんに感謝いたします」
「ヨーロッパに行くこと自体初めてですし、チーム、コース、マシン、タイヤとすべて初めて尽くしですが、世界の走りを間近で見られるチャンスなので少しでも自分の力にできるように全力で臨みたいです」