元F1ドライバーのジョン・ワトソンは、ニキ・ラウダが死去したことにより水曜日のFIA記者会見を欠席したルイス・ハミルトンの決断について、“感傷的すぎる”と主張した。
ハミルトンは、22日(水)の午後にFIA記者会見に参加する予定だったが、ラウダの死にひどく動揺し、メディアの前に出ることができなかった。
この日の早い時間、ハミルトンはキャンディ・レッドのMVアグスタでモナコのパドックに現れ、立ち止まってファンにサインをしていたが、その時の彼の態度は普通に見えた。
しかしながら、ハミルトンはメルセデスに自身の考えを伝え、その後FIAから記者会見参加を免除された。
メルセデスF1のノンエグゼクティブチェアマンとしてラウダは、2013年に若きルイス・ハミルトンをメルセデスに加入するよう説得するという極めて重要な役割を果たしていた。そして最終的にふたりは親密な仕事仲間となった。
ブラバムとマクラーレンでラウダとともにレースをしたワトソンは、ラウダに対する賛辞をソーシャルメディアに投稿したハミルトンは、記者会見に出席し、彼のキャリアにおいて重要な役割を果たしたラウダを公の場で称えるべきだったと考えている。
「感傷的すぎる。ルイスがどのように弁明するのか知りたいものだ」とワトソンは語った。
「彼がニキと親しかったのは知っているが、彼のような地位にあるものが、人前でニキがメルセデスで行ったことについて語ることができず、ニキの果たした役割について当然の称賛を捧げられないというのはおかしなことだ」
「彼は敬意を払って話をすべきだった。残念ながら彼はニキにどのように助けられてきたかということについて、称賛の気持ちを話すことができないらしい。それは感傷的すぎる」
水曜日のFIA記者会見にはハミルトンの代わりにチームメイトのバルテリ・ボッタスが出席し、ラウダに対する心からの敬意を表明した。またフェラーリのシャルル・ルクレールとレッドブルのマックス・フェルスタッペンも記者会見に出席し、追悼の言葉を述べた。
「ルイスは、前の世代の人たちがやらなければならなかったように、レース人生で悲劇を乗り越えなければならないことはなかった」
「ニキの人生は、他のドライバーの人生のように、ひどく短い形で終わることはなかった。彼は家族に囲まれ、穏やかに死を迎えた」
「なんという人生だろう。チャンピオンドライバーに、航空会社オーナー、それにチームマネージャーだ。そして彼の私的な人生も映画化に値するくらいだ。彼に後悔はないと思う」
「もし立場が逆だったら、ニキは記者会見に出て、記者に彼特有の率直な物言いで、いかにルイスが偉大なドライバーで素晴らしいチャンピオンだったかを述べただろう」