将来F1ブラジルGPを開催することを前提に、リオデジャネイロに建設されるサーキットのレイアウト案が公表された。
今月、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領が、F1ブラジルGPを早ければ2020年からリオデジャネイロの新サーキットで開催すると発言した。
ブラジルGPの長い歴史のなかで、ほとんどのレースがインテルラゴスで開催されており、1990年以降はすべてサンパウロの同サーキットが使用されてきた。しかし、5月8日、ボルソナーロ大統領がリオデジャネイロ州ウィルソン・ウィッツェル知事およびリオデジャネイロのマルセロ・クリベラ市長との間で、デオドーロ地方に新サーキットを建設することで合意したと述べた。
ボルソナーロ大統領は、サンパウロでの開催は財政面で厳しくなってきていると発言、リオデジャネイロに新サーキットを建設し、その名称には故アイルトン・セナの名前を使用する予定であると明かした。
しかしサンパウロ市長はインテルラゴスでの開催を継続する意向を示しており、少なくとも現契約期間の2020年までは開催される見通しとなっている。
一方で、リオ側はグランプリ開催計画を進めており、アメリカのコンソーシアム、リオ・モータースポーツと契約し、利権を与えた。その契約には市郊外に位置する軍用地のリースおよびサーキット建設権が含まれているという。
新サーキット名は『リオ・モーターパーク』とされているが、コーナーのひとつにはセナの名前がつけられている。レイアウト案作成には、F1サーキット設計の第一人者ヘルマン・ティルケが関わっている。
「我々がリオに持ち込んだ提案は、ダイナミックで感動を生み出す現代的なトラックのイメージを追求するものである」とティルケは言う。
「同時に、他のスポーツでの幅広い利用が可能になるような総合的なアプローチでスペースを考えている」
リオデジャネイロでのF1グランプリを実現するには、設備を整え、F1を開催するための資金を用意し、さらに地元の環境保護団体からの反対など、いくつかの障害を乗り越える必要がある。