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WEC:ジネッタが再始動へ。2019/20年のLMP1挑戦に向け、2台分のエントリー申請

2019年05月23日 11:41  AUTOSPORT web

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メカクロームからAERにエンジンサプライヤーをスイッチしたジネッタG60-LT-P1
イギリスのライトウェイトスポーツカーメーカーであるジネッタは5月22日、WEC世界耐久選手権のLMP1クラスに復帰するための努力の一環として、2019/2020年シーズンへのエントリー申請を行ったことを明らかにした。

 2018/2019年のWEC“スーパーシーズン”で、CEFC TRSMレーシングとのコラボレーションによってLMP1クラスに初挑戦したジネッタ。しかし、チームが用意した2台のジネッタ製LMP1マシン『ジネッタG60-LT-P1』は、経済的理由によって開幕戦スパでは決勝レースを走らず。

 また、第2戦として行われた2018年のル・マン24時間では、ぶっつけ本番ながらチャーリー・ロベルトソン、マイケル・シンプソン、レオ・ルーセル組の5号車ジネッタが完走を果たしたものの、第3戦シルバーストン以降はWECのグリッドに上に姿を現していない。

 その原因はTRSMレーシング(マノー)とメインスポンサーのCEFCの間で発生した金銭の未払い問題であると考えられている。これによりジネッタとマノーのLMP1プログラムは失敗に終わり、両者のパートナーシップも解消されることとなった。

 しかし、ジネッタはその後もマシンの開発を進め、そのなかで2018年8月にはル・マン後に関係が悪化していたエンジンサプライヤーのメカクロームとの契約を打ち切りを決定。

 新たなエンジンサプライヤーにはLMP1クラスのライバルであるSMPレーシングや、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を戦うマツダチーム・ヨーストと提携するAER(アドバンスド・エンジン・リサーチ)が選ばれている。

 夏の間にテストプログラムを実施するなど、ジネッタはCEFC TRSMレーシングに替わる新たなカスタマーチームに向けてアピールを続けており、2019年もスペインのアラゴンでアップデート版のクルマを走らせたほか、今月はスパ・フランコルシャンでもテストを実施した。

 今回の2019/20年のWECエントリー申請について、ジネッタのローレンス・トムリンソン会長は次のように述べている。

「ジネッタG60-LT-P1を2019/20年のWECに出場させるため、シリーズに対して2台分のエントリーリクエストを提出した」

「もし、このエントリーが承認されれば、2台のクルマは我々がここ数カ月間かけてテストしてきたAER製B6ターボエンジン『P60B』を搭載してシリーズを戦うことになるだろう」

「チームやドライバー、その他のパッケージの詳細は、しばらくしてからリリースされる予定だ」