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ダー子の一番弟子・モナコが仲間入り! 劇場版『コンフィデンスマンJP』を勝ち取った織田梨沙

2019年05月22日 08:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 映画『コンフィデンスマンJP ロマンス編』で信用詐欺師(コンフィデンスマン)の仲間入りを果たした織田梨沙が話題だ。織田は新キャラ・モナコを演じ、長澤まさみ演じるダー子、東出昌大演じるボクちゃん、そして小日向文世演じるリチャードと共に、おサカナ(=ターゲット)、そして観客を華麗にだましていく。


【写真】ダー子とモナコの姉妹感


 織田は2012年よりモデルとして活動し、ドラマ『99.9 -刑事専門弁護士』(TBS系)や『精霊の守り人II 悲しき破壊神』(NHK総合)などに出演。2016年8月に公開された『秘密 THE TOP SECRET』(以下、『秘密』)では映画初出演を果たした。『秘密』では、物語の鍵を握る一家惨殺事件の被害者・絹子を演じ、圧倒的な存在感を見せた。物語の中心となる美しさと狂気を孕んだキャラクターを、織田は堂々と演じきっている。


 本作で織田が演じるモナコは、ダー子の弟子となる信用詐欺師。ハキハキとして明るく、素直な性格が印象的なキャラクターだ。モナコは、ダー子、ボクちゃん、リチャードというお馴染みの3人組に違和感なく加わる。新キャラクターにも関わらず異質な存在とならなかったのは、織田の演技に対する姿勢も関係しているはずだ。


 織田は、100名を超える応募者の中からモナコ役を勝ち取った。2018年12月に開催された本作のファンミーティングにて、本作の監督・田中亮は織田の演技について「即興芝居をしてもらったときに、お芝居に対する反射神経がずば抜けてよかった」「この人だったらダー子たちの中に入っても素晴らしい演技をしてくれると確信した」と絶賛している。


 本作で織田は、長澤、東出、小日向との演技のキャッチボールをイキイキと楽しんでいた印象がある。モナコがそれぞれのキャラクターに対してとるであろう距離感を、織田は器用に演じ分けていた。長澤演じるダー子には、愛される笑顔を見せ、弟子として可愛がられている。東出演じるボクちゃんには、素直な性格を感じさせる表情で、彼を慕うように接する。小日向演じるリチャードには、ベテランへの敬意を払って行動しているようだ。


 初出演を果たした『秘密』の堂々とした演技同様、臆することなく本作の世界観に飛び込んでいった織田。映画出演は本作で5作目だが、その存在感は長澤らに負けていない。本作が公開された翌日、5月18日に放送されたドラマ『コンフィデンスマンJP 運勢編』(フジテレビ系)でもモナコが登場し、心が離れかけていたリチャードとボクちゃんをダー子の元へと引き寄せる、重要な任務を果たし、弟子としてすっかり馴染んでいた。まっすぐで一生懸命な信用詐欺師・モナコがお馴染みの「3人組」に加わり、ごく自然に「4人組」へと変化を遂げていた。


 「騙される」前提のある本作に、観客は登場人物の一挙一動を注意深く観察しながら鑑賞することになるはず。モナコは、3人組に最も距離が近いキャラクターで、彼女の言動を警戒する観客も多いだろう。モナコを演じる織田には、その豊かな表情で観客の注意を逸らさない魅力がある。だが織田から目が離せなくなること自体、本作が仕掛けた罠かもしれない。織田はすでに『コンフィデンスマンJP』の一員として、華麗に観客を騙している。


(片山香帆)