2019年F1第6戦モナコGPに向けて、ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は、前戦スペインでの表彰台獲得といういい流れを維持し、再度上位を狙いたいと語った。
スペインではレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが3位でフィニッシュ、開幕戦以来今シーズン2度目の表彰台を獲得した。チームメイトのピエール・ガスリーは6位、トロロッソのダニール・クビアトは9位と、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)搭載車4台のうち3台がポイントを獲得した。
決勝後、田辺テクニカルディレクターは、スペインでの勢いを保ち、メルセデスとの戦闘力の差を縮めるべく、開発を続けていくと述べていた。
モナコGPの舞台モンテカルロ市街地コースは低速サーキットのため、パワーユニットとしては、低回転域でのセッティングをうまくまとめ、優れたドライバビリティを提供することが重要であると、田辺テクニカルディレクターは述べている。
「開幕から続いたフライアウェイレースからヨーロッパに戻り、ヨーロッパラウンド初戦のスペインGPでは表彰台を獲得しました。次はいよいよ伝統のモナコGPに挑みます。モンテカルロ・サーキットは、モナコの街中を駆け抜ける、言わずと知れたストリートサーキットです。F1カレンダー中では最も一周が短く、平均スピードが低いトラックになります」
「公道のため路面は滑りやすく、狭いコースの両側にはバリアが迫ることもあり、ドライバーの腕が最も試されるグランプリと言えます。低速コーナーが多く、シャシーの性能が求められるコースと言われますが、PUとしては、パワー寄与度は低いもののコーナー進入時の減速や低速コーナーからの立ち上がり部分でのドライバビリティがラップタイムに大きく影響します」
「そのコース特性ゆえにオーバーテイクが非常に困難ですので、まずはいいスタートポジションを獲得し、レースに臨みたいと考えています。スペインで得た勢いを維持しながら、今回もいい結果を得られればと思っています」