他のすべてのチーム同様に、ハースもF1第5戦スペインGPで多くのアップデートを投入した。決勝レースでは、ロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンのふたりともがトップ10内でフィニッシュし、今シーズン初めてのダブルポイントを達成している。
「アップデートが功を奏した。僕たちのペースはレッドブルのペースに大分近いものだったからね」とスペインGPを10位でフィニッシュしたグロージャンは語った。
「素晴らしいことだね。アップデートがなくても僕たちは7位でフィニッシュすることができたと今も考えている。でもトップチームにはあれほど近づけなかったかもしれない。なぜなら今シーズンの一番の問題は、タイヤを機能させることだったからだ。バルセロナではそれがうまくいった。タイヤこそがパフォーマンスを生み出すカギなんだ」
「スペインでのフリー走行1回目からマシンの感触がよかった。それは重要なことだ」
「初回のフリー走行では、その週末がどうなるかということについて明確な手応えがいつも得られる。バルセロナではとてもうまくいった。フリー走行には満足だったし、タイヤをうまく機能させることができた。レースでのペースもとても良かった。ある時点ではレッドブルよりも速かったと思う。それは、僕たちにとってとても良いことだ。セーフティカーが助けにならなかったのは確かだけど、マシンの感触は本当に良かったよ」
ハースにとってタイヤを適正範囲に収めてそれを維持することは、スペインGPまではチームの課題となっていた。タイヤはバルセロナでは問題にはならなかったようだ。何がその違いを生み出したのだろうか?
「違いはコースレイアウトと、高速コーナーでタイヤに伝わるエネルギー量にあったと思う。それに路面温度が高かったことも幸いした」
「どちらへ進めばいいかは分かっている。ウインドウが適切だったことも分かっている。でもこれからは、すべてのレースにおいてタイヤを適正範囲にどのように収めるかが問題になる」
ここで疑問となるのは、今週末の第6戦モナコGPに向けて、チームがハースVF-19のシャシーとタイヤとの関連について何を学べたのかということだ。
「それは良い質問だね。チームは舞台裏で懸命な作業を続け、モナコでもタイヤを適正範囲に確実に収めることになると思う。もしそうできれば、僕たちの競争力は、とても高いものになるだろう。モナコでは予選トップ10内に入りたいね」
「良いレース結果を出すために、できるだけ上位グリッドを獲得したい。モナコでは予選が重要なんだ。タイヤのせいでパフォーマンスが下がることがないよう願っている。確実に大きな悪影響が出るからね。でもタイヤが機能すれば、高いパフォーマンスを発揮できると思うよ」
通常レッドブルはモナコで非常に高い競争力を発揮する。市街地コースでハースのマシンがどれだけレッドブルに迫ることができるのかを目にするのは興味深い。