マクラーレンMCL34(カルロス・サインツJr.) ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領が、同国政府の意向で石油会社ペトロブラス社はマクラーレンF1チームとの契約を打ち切るべく動いていると発言した。
マクラーレンはペトロブラス社とテクニカルパートナーシップを結び、2019年から燃料および潤滑油の供給を受けている。しかし、大統領によると、ブラジル政府の指示により、同社はこの契約を終了する意向であるという。
ペトロブラスの株式半数以上をブラジル政府が保有しており、政府の指示にはある程度の強制力があるものと考えられる。
「2018年、ペトロブラスはマクラーレンと5年間有効な7億8200万ブラジルレアル(約210億円)の広告契約を結んだ」とボルソナーロ大統領はTwitterで発言した。
「現時点で同社は、我が政府の決定により、この契約を解除する道を探っている」
2019年1月に就任したボルソナーロ大統領は、大規模な政策変更や財政の支出縮小に着手している。モータースポーツ関連でいえば、長年行われてきたカート大会『Seletiva de Kart』への公的支援を打ち切ることを決めた。また、F1ブラジルGPを現在のサンパウロのインテルラゴスサーキットではなく、リオデジャネイロの新サーキットで開催するとの発言も行っている。
ペトロブラス社がマクラーレンとの契約を打ち切る場合、多額の違約金が発生する可能性があるが、いずれにしてもマクラーレンにとっては大きな打撃になるものとみられる。
チームは大統領の発言に対してコメントを控えており、「このような事柄は商業上の秘密事項にあたる。それ以上の発言を行うことはできない」とのみスポークスパーソンは語った。