自民党が党員向けに配布した「失言防止マニュアル」に、フジテレビの三田友梨佳アナウンサーが苦言を呈し話題になっている。自民党は、党員の相次ぐ失言を受け今月、記者会見での発言で気をつけるポイントなどをまとめた「失言防止マニュアル」を配布した。
三田アナは、キャスターとして出演した5月15日放送の『Live News α』の中でこの話題に触れ、
「必要なのはマニュアルではなく、判断力なのではないでしょうか」
などと言及した。
「マニュアルが必要になる時点で、国家議員の資質とはなんなのか考えてしまいます」
失言防止マニュアルは、党の組織運動本部遊説局が作成した。参院選候補者や秘書、スタッフに向けて実施した、パブリックスピーキングに関する研修会のポイントをまとめている。
「発言は『切り取られる』ことを意識する」、「タイトルに使われやすい『強めのワード』に注意」などの記載があるほか、歴史認識や政治信条に関する個人的見解、ジェンダーやLGBTに関わる個人的見解などには特に注意するよう呼びかけている。
三田アナは自民党のこうした対策について「必要なのはマニュアルではなく、判断力なのではないでしょうか」と疑問を投げかけた上で、
「言って良いことと悪いことの判断は誰かに言われてではなく、自ら責任を持っていただきたいです。マニュアルが必要になる時点で、国会議員の資質とは一体なんなのか。考えてしまいます」
とコメント。ネットでは「正論」「納得した」といった声が相次いだ。
自民党では今年4月、塚田一郎前副国土交通相や桜田義孝前五輪担当大臣が、それぞれ自身の失言を元に辞任している。