メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、5月22日(水)をもってダイムラーのCEOを退任するディーター・ツェッチェ氏について、絶え間なく続いたツェッチェ氏のサポートのおかげで、チームはF1で結果を残せなかった時期もF1活動を続けることができたと、感謝と敬意を表した。
ツェッチェ氏は先週末に行われた第5戦スペインGPを訪れ、メルセデスが開幕から5レース連続でワン・ツーフィニッシュを達成した場に立ち会った。
F1におけるメルセデスの優位は、パワーユニットが導入された2014年から続いている。メルセデスの取締役会では、モータースポーツの頂点であるF1におけるメルセデスの関与について疑問の声が上がったこともあったが、それでもツェッチェ氏はサポートを続けた。
スペインGPのレース後、ウォルフはツェッチェ氏に対して「あなたがやってきたように、グループの人々に権限を与えたCEOは多くない」と話した。
「あなたは我々に、この素晴らしいブランドを代表させた。そして我々はプライドと大きな責任を持って、それをやってきた」
「メルセデスのマシンがライバルの後塵を拝していた2010年、2011年、2012年、さらには常に素晴らしい成績を残せたわけではなかった2013年と、あなたは嵐を経験した」
「それにダイムラーのCEOとしてF1にも関わったが、これは他の誰もがやったことのないことだった。今や、我々はその収穫を得ている」
「あなたは賞賛に値する。あなたが、この構造を作り上げたのだ」
スペインGPで優勝を飾ったハミルトンは、これまで5回のF1タイトルを獲得しているが、そのうちの4回はメルセデスで獲得したものだ。彼は2012年前にマクラーレンからメルセデスへと移籍するという大きな決断を下す際に、ツェッチェ氏がどれほど影響を与えたのかを振り返った。
「僕が13歳の時から、彼は僕の重要な支援者だった」とハミルトンは話した。
「僕がマクラーレンに行ったとき、僕が決断をするプロセスにおいても助けてくれたんだ」
「2007年にF1ドライバーになった時も、僕がメルセデスともう一度契約を結ぶ時も、彼は僕の決断に関わっていた。それ以降は毎年、僕たちが契約を結び直さなければならない時はそうだった」
「今回のレースは、彼と僕たちとの最後のレースだった。彼には大いに感謝したい」