6月12~16日、フランスのサルト・サーキットで開催される『第87回ル・マン24時間』のLM-GTEプロクラスに参戦するリシ・コンペティツィオーネが、今季のマシンカラーリングを発表。チーム伝統色のレッドからブルー基調となったフェラーリ488 GTE Evoのデザインイメージが公開された。
リシ・コンペティツィオーネは、かつてのALMSアメリカン・ル・マンシリーズや現在行われているIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権などのアメリカン・エンデュランスシリーズにおいて、フェラーリを代表するカスタマーチームとして知られる存在だ。
また、同時にル・マン24時間の常連チームとしても認知され、2年ぶりの出場となる今季はピポ・デラーニ、ジュール・グーノン、オリバー・ジャービスという3名のプロフェッショナルドライバーが89号車フェラーリ488 GTE Evoをドライブする予定だ。
そんな北米フェラーリの雄は長年に渡って、跳ね馬を象徴するカラーのひとつであるロッソコルサレッドをカラーリングの軸としてきたが、そのチームイメージを一転させるブルーのフェラーリが描かれたカラーリングイメージが公開された。
アメリカンチームによると、このフランス風の新カラーはパリにあるENSAAMA美術学校に通う学生によってデザインされたものだという。“リシ・フェラーリ”のニューカラーは21組の学生ペアが参加したコンテストによって決定され、この結果クロエリア・ブルトンさんとルイーズ・ダブレットさんの作品が89号車に反映されることとなった。
そのデザインは、70年前にル・マンで優勝したNARTフェラーリをフィーチャーしながら、跳躍する馬のイメージをビクトリア時代のクロノフォトグラフィーの手法を用いて表現したものとなっている。
「2019年のル・マンではフランス人の友人たちと協力して、とてもユニークなデザインを採用することにしたんだ」と語るのは、リシ・コンペティツィオーネのチーム代表を務めるジュゼッペ・リシ。
「パリの権威あるENSAAMA芸術学校の学生たちは、フェラーリの伝統と我々アメリカンチームの歴史、そしてフランスで跳ね馬を支援する人々とのコラボレーションを体現する特別なデザインを生み出してくれた」
「我々はこれまで、つねに“ロッソコルサレッド”をまとったフェラーリでレースに臨んできた。だからブルーのクルマをトラックで走らせるのは今回が初めての機会となる」
「我々のファンのなかには驚き、この事実を飲み込むのに1分を要する人もいるかもしれない。しかし、私たちは最終的なカラーリングに満足しているんだ」
「また、学生たちのオリジナル作品を488 GTE Evoに落とし込むための脚色を担当し、今回の発表の準備に協力してくれたアンディ・ブラックモア氏にも感謝している」