インディアナポリス・モータースピードウェイで開催される伝統の一戦、第103回インディ500が14日から開幕した。初日となる15日は、昨年のウイナーであるウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がトップスピードを記録した。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は14番手。フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・レーシング)は、32番手だった。
いよいよスタートした第103回インディ500。初日は、ルーキー・オリエンテーション・プログラムとリフレッシャーの走行時間を間に挟み、11時から18時まで走行が行われた。
今年最初に走行へと向かったのはジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。
エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)やアロンソなどリフレッシャーたちも早々に課せられた走行テストをクリアしていく。
13時からはルーキーとリフレッシャーたちのみの走行時間となり、課せられた走行プログラムをクリアしようとルーキーたちが走行を重ねていく。
15時からは再び全車が走行へ。ここまでデブリでイエローフラッグがあったものの大きな中断やクラッシュもなく走行が行われる。
残り40分を切ったところで、コルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)がスピン。バックストレッチで車を停めてしまい、これが最後のイエローコーションとなった。
エントリー36台が走行を重ね、トータルラップは2680周。もっとも走行したのは128周を走行したスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)。
初日のトップスピードを記録したのは昨年のウイナーのパワー。39秒1738で229.745mphを記録した。チームメイトでインディカーGPを制したシモン・パジェノーも0.0072秒差で229.703mphと優勝の勢いを継続。
3番手はオーバルマイスターのエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)。4番手にカストロネベスとベテランドライバーが続き、ホンダ勢トップでルーキーのコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)が5番手に続いた。
「大きな集団の中でのスピードだよ。しかし、ファイアストンが持ってきたタイヤによって違うクルマになっていた。昨年のデータを多く調整しないといけない」
「昨年のレースセッティングでスタートしたけど、最後にはたくさんの調整をしたんだ。明日も作業を続けて、どのように進歩していくのだろう。あまりフィーリングはよくなかったけど、最終的にはより快適になったと感じたよ」とパワー。
ファイアストンが持ち込んだタイヤによって大幅にスピードアップした初日。昨年は雨の中断もあったが、初日トップスピードはパジェノーの225.787mph。今日の記録で言えば、23番手にあたる。パワーが言う通り、昨年のデータからかなりのアジャストが必要となるだろう。
ペンスキー勢が強さを見せる中、3強のひとつ、アンドレッティ・オートスポート勢も、ザック・ビーチが7番手、アレクサンダー・ロッシが8番手、マルコ・アンドレッティが9番手とトップ10以内に入り、順調なスタートを切っている。
佐藤琢磨は昨年の初日と同じ14番手、チームメイトのグラハム・レイホールは20番手で初日の走行を終えた。
「今日のクルマはいい気分だったし、僕たちはプログラムをかなりこなすことができた。グループランができたことも貴重でしたね。やるべきことはまだまだありますが、とても生産的な初日でした」と琢磨。
フェルナンド・アロンソは、早々にリフレッシャープログラムをクリアしたが、タイムは伸び悩み32番手と下位に沈んだ。ここからどこまでスピードを上げていくことができるだろうか?