5月14日、ACOフランス西部自動車クラブは6月12~16日にフランス、サルト・サーキットで行われる第87回ル・マン24時間レースのエントリーリストを公開したが、これとあわせて6月2日の『ル・マンテストデー』に参加するドライバーも明らかにされている。
ル・マンテストデーは例年、24時間レースの2週間前にあたる6月第1週の週末に行われる公式テストだ。
ル・マン24時間の舞台となるサルト・サーキットはその全周の多くが一般公道であるため、常設サーキットのように貸切での合同テストやプライベートテストの実施はほぼ不可能。それゆえに各チームにとって、このテストデーは本戦前にクルマのセットアップやエンジンマッピングなどを確認する貴重な機会となる。
また、ドライバーにとってもテストデーは年に1度のル・マンに向けた大切な準備期間となっており毎年、二桁の出場回数を数えるベテランから将来のスポーツカーシリーズ参戦を目論む若手、ル・マン出場を夢見るジェントルマンドライバーまで多くの選手が参加している。なお、ル・マンに初出場するドライバーは事前のシミュレーターテストに加えて、同テストへの参加が義務付けられている。
2019年のテストデーは6月2日の開催が予定され、本戦に出場する全62台とリザーブの3台を合わせた都合65台がエントリー。そのなかで日本メーカー初の連覇を目指すTOYOTA GAZOO Racingは、2019/2020年からチームに加わるブレンドン・ハートレーを参加させ、2台のトヨタTS050ハイブリッドに搭乗させる予定だ。
2017年のル・マン王者であるハートレーは、2018/19年シーズンのWECをトヨタとともに戦った、フェルナンド・アロンソの後任としてチームに加わることが今月はじめに発表された。元トロロッソ・ホンダF1のニュージーランド人ドライバーは、今度はトヨタのウェアに袖を通してTS050ハイブリッドをステアリングを握る。
また、トヨタはこのテストでハートレーだけでなく、レギュラードライバーのセバスチャン・ブエミとマイク・コンウェイも7号車と8号車の両車のドライバーとして登録している。
この他、LM-GTEプロクラスではアストンマーティン・レーシングが95号車、97号車アストンマーティン・バンテージAMRの第4ドライバーに、シルバーランクドライバーのロス・ガンを起用。一方で、フォード・チップ・ガナッシは本戦に出場予定のジョナサン・ボマリートとビリー・ジョンソンを登録していない。
また、日本人が4名参戦するLM-GTEアマクラスでは、56号車ポルシェ911 RSRを走らせるチーム・プロジェクト1が、BMWワークスドライバーのニック・イェロリーを搭乗させる予定だ。