F1にタイヤを供給するピレリは、2019年の後半に行う18インチタイヤのテストプログラムに、メルセデス、マクラーレン、ルノーがミュールカーを提供することを明らかにした。
ピレリは、すべてのチームにテスト参加のオファーを行ったが、前述の3チームのみがオファーを受け入れた。テストに向けて、チームはピレリの18インチタイヤのプロトタイプに合わせるために、大幅にサスペンションシステムを改良した2019年仕様のマシンを提供する必要がある。
レッドブルはルノーからホンダのパワーユニットに変更したことで、この仕様に対応したマシンがなく、開発プログラムに応じることができなかった。またフェラーリは、プログラムに向けるリソースと時間がないと主張している。
ピレリはそれぞれのチームに2日間のテストを割り当てる。一方、ほとんどのチームが参加すると見られる、より規模の大きいプログラムは2020年に行われる。
「9月、10月、11月と3回のテストセッションを行うつもりだ」とピレリのカーレーシング責任者を務めるマリオ・イゾラは語った。
「我々は2020年に再度すべてのチームに向けて、改良版マシンの提供を呼びかけることになるだろう。提供するかしないかはチームの選択次第だ」
「この数年と同様のシステムと手順に則る。我々はすべてのチームにオファーし、チーム側はそれを受け入れるかどうかを決めることができる」
「そして受け入れたチーム数に応じて計画を立てる。この数年そうだったように、2020年も25日間のテストを予定しているので、今シーズン前半のうちに来年に向けた短期的な開発計画を立て、9月からその先に向けてテストを切り替える」
「誰もが知っていることだが、開発は2019年のこの3セッションでだけ行われるわけではない。言ったように、すべてのチームは2020年のテストに参加するかどうか選ぶことが可能だ」
「テストに応じた3チームが選ばれ、3回のセッションを計画している。だからセッションをひとつずつ割り当てるのは非常に簡単なことだ」
フェラーリは今年の18インチタイヤの開発プログラム参加を見送ったが、チーム代表のマッティア・ビノットは、2020年のテストにチームは間違いなく参加すると語った。
「我々はオファーを受けたが、参加しないことに決めた。プログラムに向ける時間とリソースが不足しているのだ」
「そういうわけでフェラーリは2019年のこのテストには参加しないことを決めたが、2020年には参加する用意をしている。テストに参加できるチャンスがあると確信している」
「ピレリはミュールカーでのテストにおけるアウトプットと結果について、すべてのデータを各チームと共有する。我々がそのデータを期待しているのは確かだ」