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フォーミュラE第9戦モナコE-Prix:ベルニュがレースを制圧しポイントリーダーに。マッサは初表彰台

2019年05月12日 17:31  AUTOSPORT web

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三亜E-Prix以来となる今シーズン2勝目を挙げたジャン-エリック・ベルニュ
2018/19年のABBフォーミュラE選手権は5月11日、第9戦モナコE-Prixが行われ、ジャン-エリック・ベルニュ(DSテチーター)がポール・トゥ・ウインで優勝を飾った。ニッサン勢は、オリバー・ローランドが2位表彰台を獲得。セバスチャン・ブエミも5位入賞を果たした。

 2シーズンぶりにモンテカルロ市街地で開催された第9戦モナコE-Prix。開幕前はF1モナコGPと同じレイアウトで開催される予定だったが、過去2回と同様のレイアウトで今シーズンも行われた。

 予選で最速タイムを記録したのはニッサンのローランド。しかし、前戦パリE-Prixでの接触でペナルティが科せられ3グリッド降格の4番手グリッドに。


 2番手のタイムを記録したベルニュがポールポジションとなり、ミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)が3番手。しかし、エバンスも予選でペナルティを受け110番手降格となり、パスカル・ウェーレイン(マヒンドラ)がフロントローに並ぶ。

 45分+1周で争われる決勝レース。ベルニュは好スタートを決めトップをキープ。1コーナーでウェーレインにアウトから並びかけられるもトップをキープする。

 アタックモードは4分間2回。まずは、5番手のブエミが使用し、前を走るフェリペ・マッサ(ベンチュリ・フォーミュラE)を追いかける。ブエミのアタックをなんとか死守したマッサもアタックモードに入り、ポジションを守りにいく。


 さらに翌周、ローランも通過しアタックモードへ。2番手のウェーレインは10周目のターン1でオーバーランし、4番手にポジションダウン。

 ベルニュがリードし、ローランド、マッサ、ウェーレイン、ブエミのままトップ争いは変動なくレースは後半へと進んでいく。

 残り18分30秒でレースは、アレックス・リンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)が落としたカウルを回収するためフルコースイエローとなる。

 残り17分でレースは再開。リードを築いていたベルニュにローランド、マッサが迫り3台によるトップ争いが繰り広げられる。ここにウェーレインも加わり、誰が先にアタックモードに入り仕掛けるのか、トップ争いは燃費マネジメントも考えた我慢の展開に。

 レーは残り10分。ブエミのペースが上がらず5番手以降も数珠つなぎとなり、ミスのできない僅差のバトルが繰り広げられる。

 44周目、ローランドがアクティベーションゾーンを通過。ベルニュにアタックを仕掛ける。ベルニュ、マッサも翌周にアタックモードへ。ウェーレインも46周目にアタックモードに入る。

 上位4台は変わらず残り3分を切っていく。47周目のターン1でポイントリーダのロビン・フラインス(ヴァージン)がアレクサンダー・シムズのインを差すも、シムズもポジションを譲らず接触。フラインスはマシンをストップし手痛いリタイアに。


 ローランドはベルニュのスキを伺うもミスのない走りをベルニュは披露。トップでチェッカーを受け、三亜E-Prix以来となる2勝目を挙げ、ポイントリーダーに躍り出た。

 2位はローランド、3位にマッサが入り初の表彰台を獲得した。

「モナコでの最初の表彰台、そしてウイナーになったことをとてもうれしく、信じられない気持ちだ。レースは、ほぼコントロールできていた。プッシュしたいときに、十分なギャップを作ることができていたよ」

「正しいタイミングでドアを閉めることができたら、オリバーが追い越すことはできないとわかっていた。彼が僕の前に出ない限りはね。かなり自信を持っていたんだ」とベルニュ。


 初表彰台のマッサは、「間違いなくいい予選でいいレースだった。すごくクリーンなレースだったし、うれしいね。このモナコでベストレースをすることができた。僕たちのホームレースだしね。表彰台で子供たちが叫んでいるのを見た時は特別だったし、本当に素晴らしい気分だったよ」と喜びを語っている。

 残すは4戦となった2018/2019フォーミュラE。次戦は5月25日にドイツ・ベルリンで開催される。