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ウィリアム王子夫妻とヘンリー王子夫妻、共同で新プロジェクトを始動

2019年05月12日 15:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

共同プロジェクトをローンチしたウィリアム王子夫妻とヘンリー王子夫妻(画像は『Kensington Palace 2018年12月25日付Instagram「Merry Christmas!」』のスクリーンショット)
英王室ウィリアム王子夫妻とヘンリー王子夫妻の4人がこのほど共同プロジェクトを始動させた。「Shout」という名のこのプロジェクトは、訓練を受けたボランティアが、SMS(ショートメッセージサービス)のやりとりを通じてメンタルヘルス問題を抱える人々をサポートする24時間稼働の支援サービス。両夫妻はそれぞれの公式SNS上でその活動内容を紹介、また人々のボランティア参加を呼びかけている。

5月は米国では“メンタルヘルス啓蒙月間”、英国では5月13日~19日は“メンタルヘルス意識向上週間”である。そのタイミングに合わせ現地時間9日、英王室のウィリアム王子・キャサリン妃夫妻とヘンリー王子・メーガン妃夫妻の4人が合同プロジェクト「Shout」をローンチした。

4人が主体となって活動する「Royal Foundation」の主要プロジェクトの1つ「Heads Together」が指揮をとる「Shout」は、心の健康問題を抱えた人々がSMSを通じて悩みを相談できる無料サービスだ。25時間におよぶオンライントレーニングを受講したボランティアが人々の悩みに対応、24時間いつでもどこからでもサポートにアクセスできる。同サービスは米国で2013年に始動した「Crisis Text Line(クライシス・テキスト・ライン)」を手本に作られており、およそ4億3000万円を投じた「Royal Foundation」最大の取り組みになるという。

人気司会者でジャーナリストのオプラ・ウィンフリーとタッグを組み、心の病を扱ったドキュメンタリー番組の制作に意欲を見せるなど活動の幅を広げているヘンリー王子は、夫妻の公式Instagramにて

「テクノロジーの斬新的な利用によりこのボランティア活動を本格化させることは、辛く苦しい状況のなか、誰にも相談できずに孤独を感じている人々の支援に、必ず繋がっていくことでしょう」

と明かしている。

昨年12か月をかけて行われた試験的なプログラムでは1000人のボランティアが集まり、6万件におよぶ対話が交わされたという。そのうち85%は25歳以下の若者からの相談だったそうだ。同プログラムは今年度末までにさらに3000人のボランティア増員を目指しており、ウィリアム王子は動画の中で人々の参加を呼びかけている。

英王室の未来を担うウィリアム王子とキャサリン妃、ヘンリー王子とメーガン妃の4人が、近年世界中で深刻化する心の健康維持についてオープンに語ることは、メンタルヘルスへの社会的偏見をなくし理解を深めることにポジティブな影響を及ぼすことであろう。

画像は『Kensington Palace 2018年12月25日付Instagram「Merry Christmas!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)