5月11日、2019年FIA-F2第3戦スペインのレース1が開催され、ニコラス・ラティフィ(ダムス)が第2戦アゼルバイジャンに続き優勝、シーズン3勝目を上げた。松下信治(カーリン)は11位だった。
レース1の周回数は37周、最低1回のピットストップが義務付けられる。ハードタイヤとソフトタイヤの2種類のタイヤ使用義務があり、上位勢はほぼソフトタイヤを選択した。
ポールはルカ・ギオット(ユニヴィルトゥオーシ)、2番手にラティフィ、3番手にはルーキーでルノー育成ドライバーのチョウ・グアンユー(ユニヴィルトゥオーシ)。松下信治(カーリン)は10番手からのスタートだ。
なおフォーメーションラップでアルファロメオF1の開発を担うファン-マヌエル・コレア(ザウバー・ジュニアチーム)がトラブルで動けず、ピットスタートを余儀なくされる。
そしてレースは開始。抜群のスタートを切ったのはグアンユー。中央から抜け出し一気にトップへ浮上する。ドロップしたギオットは左コーナーで接触を受け左フロントタイヤを破損。緊急ピットインを行い勝負権を失ってしまった。
後方ではジュリアーノ・アレジ (トライデント)が接触でコースオフし、ここでリタイア。これによりセーフティカー(SC)ランとなる。
一方で松下はこの混乱に乗じて6番手にポジションアップ。SCが4周目に解除されると5番手カラム・アイロット(ザウバー・ジュニアチーム)との距離を詰め上位を狙っていく。
路面温度が35℃近くに上昇した7周目、タイヤ交換のためグアンユー、ラティフィ、松下ら上位勢が続々とピットイン。ハードタイヤで残り30周を戦うことに。
12周目、ニック・デ・フリース(ART)とジャック・エイトケン(カンポス)がペースの上がらない松下をパス、松下は11番手にドロップした。この辺りから順位変動が落ち着きはじめる。
レースの半分を消化した18周目でピットに入っていないのはハードタイヤでスタートした5台のみ。トップのアンソニー・フバート(BWTアーデン)とソフトタイヤスタート組のトップを走る5番手グアンユーとのギャップは20秒で推移。
タイヤ交換をギリギリまで引っ張る首位フバートは、グアンユーに対し平均して0.1秒ほど速いペースで周回を重ねていく。
上位争いに変動があったのは31周目、グアンユーとの差をジリジリと詰めてきた4番手ラティフィが1コーナーで大外刈りを見せ3番手に浮上する。
そして首位フバートと2番手ジョーダン・キング(MPモータースポーツ)が33周目にソフトタイヤへ交換すべくピットイン、それぞれ8、9番手でコースへ復帰した。
これでラティフィが首位にポジションアップし、これにグアンユー、エイトケンと続く。その後、早めにタイヤ交換した影響かペースが落ち始めたグアンユーを36周目にエイトケンが捉え2番手に順位を上げる。
レースはラティフィがトップでチェッカー。前戦アゼルバイジャンのレース2に続く優勝でシーズン3勝目。2位にはエイトケン、レースを盛り上げたグアンユーは3位に入った。
後半ペースに苦しんだ松下は11位でフィニッシュ、開幕戦バーレーンのレース1以来のポイント獲得はならなかった。
レース2は日本時間5月12日(日)18:30から行われる。
■FIA-F2第3戦スペイン 決勝レース1 リザルト
Pos.No.DriverTeamTime/Gap16N.ラティフィダムス37Laps215J,エイトケンカンポス1.93537Z.グアンユーユニ ヴィルトゥオーシ3.32548L.ギオットユニ ヴィルトゥオーシ4.36154N.デ・フリースART9.468619A.フバートBWTアーデン12.489716J.キングMPモータースポーツ14.277811C.アイロットザウバー・ジュニアチーム17.385910S.ゲラエルプレマ・レーシング19.0721021R.ボスチャングトライデント25.722112松下信治カーリン33.602121L.デルトラズカーリン38.5461318T.カルデロンBWTアーデン45.7891414D.ボッコラッチカンポス47.649159M.シューマッハープレマ・レーシング1’11.9941617M.ラフーナサンMPモータースポーツ1’33.773173N.マゼピンART4Lap185S.セッテ・カマラダムスDNF1912J-マヌエル・コレアザウバー・ジュニアチームDNF2020G.アレジトライデントDNF