2019年F1第5戦スペインGP予選は、メルセデスのバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは4番手、ピエール・ガスリーは6番手に入っている。
5月11日現地時間午後3時、スペインGPの予選が行なわれた。金曜とは違ってやや雲が多く涼しいコンディションだったが、直前になって再び強い陽射しが降り注ぎ始めて気温は20度、路面温度は31度となった。
フリー走行3回目の最後にスピンを喫しマシンのリヤエンドをタイヤバリアにぶつけたジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)は、ギヤボックスを交換し5グリッド降格のペナルティが科されている。
Q1はウイリアムズのロバート・クビサからコースインしてアタックを開始。これにつづいた各車ともソフトタイヤでのアタックだが、4分が経過したところでニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)がターン4で右フロントをロックさせて飛び出し、バリアに接触しフロントイングを壊してしまう。ヒュルケンベルグはマシン下にウイングを巻き込んで引きずりながらなんとかピットに戻る。
最初のアタックランで最速タイムを記録したのはボッタスで1分17秒175。2番手のフェルスタッペンが0.069秒差でつづき、3番手にハミルトン、4番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、5番手にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)。中団グループのトップは、フリー走行から好調のハースのケビン・マグヌッセン。3強チームと中団の差も0.494秒とかなり小さくなっているため、フェラーリ勢もQ1から2セット目のソフトを投入してアタックを行う。
2回目のアタックで各車がタイムを更新していく中、ヒュルケンベルグは16番手でQ1敗退。18番手アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)を除き17番手のランス・ストロール(レーシングポイント)、ウイリアムズ勢が開幕から5戦連続のQ1敗退となった。
決勝のスタートタイヤを決めるQ2でも全車がソフトタイヤを履いてアタック。ルクレールはここでターン9出口の縁石に乗ってマシンを僅かに壊してしまう。
1回目のアタックではハミルトンが1分16秒038でトップに立ち、これにボッタス、ベッテル、そしてフェルスタッペンとガスリーが続いて、中団グループトップはハースのロマン・グロージャンが奪い取った。
残り3分を切ったところで各車が2回目のアタックへ。ここでボッタスは1分15秒924とさらに最速タイムを更新して首位をキープ。2番手ハミルトン、3番手・4番手にフェラーリ勢5番手・6番手にレッドブル・ホンダ勢とはっきり分かれ、中団トップはグロージャン。8番手にダニール・クビアト、9番手にマグヌッセン、10番手にダニエル・リカルド(ルノー)が入り、僅か0.039秒差でランド・ノリス(マクラーレン)はQ3入りを逃した。
12番手アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)、13番手カルロス・サインツJr.(マクラーレン)、14番手キミ・ライコネン(アルファロメオ)、15番手セルジオ・ペレス(レーシングポイント)という結果になった。
Q3は強い陽射しによって路面温度が35度まで上がったなかで行なわれた。ここでも各車がソフトタイヤを履いてアタックを行う。ハミルトンはターン7でリヤがスナップしてアタックが乱れ、ターン12でもややワイドになるなど1周がまとまらず。新品が1セットしか残っていないルクレールはピットガレージでアタックを待つ。ここでトップに立ったのはボッタスで1分15秒406。ハミルトンは0.634秒を付けられてしまう。
1セットのみのルクレールは他車とはタイミングをズラして残り4分の時点でアタック。しかしターン12にハミルトンが撒いたグラベルが散乱していたことも影響したのか、この時点で1.207秒差の5番手に留まってしまう。
最後のアタックではどのドライバーもタイムを更新することができず、そのままボッタスがポールポジション獲得、メルセデスAMGのフロントロウ独占が決まった。3番手ベッテルは0.866秒差、4番手フェルスタッペンは0.951秒差。以下は5番手ルクレール、6番手ガスリー、7番手グロージャン、8番手マグヌッセン、9番手クビアト、10番手リカルドという最終結果となった。