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「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『ラ・ヨローナ ~泣く女~』

2019年05月10日 18:31  リアルサウンド

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 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、リアルサウンド映画部のビビリ・島田が『ラ・ヨローナ ~泣く女~』をプッシュします。


参考:ヨローナの姿とは?


『ラ・ヨローナ ~泣く女~』
 『アベンジャーズ/エンドゲーム』の興奮冷めやらぬ中ですが、それでも映画は日々公開されていきます……。今回の『ラ・ヨローナ ~泣く女~』もシリーズものの一つであり、アメリカでも興業1位を獲得する人気作です。『アクアマン』、『ワイルド・スピード SKY MISSION』でいよいよヒットメイカーとしての地位を確固たるものにしているジェームズ・ワン。そんなワンがプロデュースする人気作が『死霊館』シリーズです。これまで呪われた人形や、修道女の姿をした悪魔など次々と恐怖が襲ってきたわけですが、今回は「泣く女」ヨローナです。


 ヨローナとは古くから中南米に伝わる呪われた存在で、かつて愛する夫が浮気をしたことにより、嫉妬に狂い、夫が世界で一番愛する我が子を溺死させてしまった女。その後悔から、正気を失って自ら川に身を投げ、この世を彷徨っています。川、ということで水のあるところには近寄らないのが吉です。シャワー、プール、台所……。見回して見るといろんなところに水はあります。


 監督はワンが魅了されたというマイケル・チャベス監督ですが、「来ないと思ったら来る」「来ると思ったら来ない」というワン印のビビらせ方はそこかしこにあります。僕は真冬にも関わらず、観終わったあと汗ビッショリでした。場所も撮り方もとにかくジトーッとしていて不気味です。舞台がLAとは思えません。ヨローナの全貌がなかなか見えないのもポイントが高いです。常に嫌な予感だけが映画に充満しており、水が出てくる場面だけで「やばい……」と焦ってくるのです。


 実は本作、待望の続編公開も決定した『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の脚本ゲイリー・ドーベルマンがワンとともに製作に名を連ねており、主演のソーシャルワーカーの女性アンナを『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『グリーンブック』などの話題作やNetflixオリジナルドラマ『デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~』などにも出演するリンダ・カーデリーニが務めるなど、製作・キャスト陣もかなり豪華。ヨローナの恐怖はもちろん、哀愁漂うストーリーやカーデリーニの迫真の演技に注目するのも面白いと思います。


 あらすじは正統派のホラーながら、どこか豪華製作陣による新鮮さも感じさせる本作。暑くなってきた今日この頃、『ラ・ヨローナ ~泣く女~』でぜひ涼しくなってみてはいかがでしょうか? (文=島田怜於)